速度と帯域

携帯電話の現在のデータ通信の速度が7.2Mが理論値として最高で、これが2年前だと数百キロですから格段の進歩です。
例えば標準がWILLCOMの256Kか3Gの300K程度かとして現在の7.2Mだと
25倍ぐらいと成るのでしょう。
まあ、実質は1Mあたりでしょうが それでも以前の速度も実測ではないので25倍で話を進めましょう。
 
こういう言い方をするとあれなのですが、もし制限がないとすれば・・・
その当時と今とで、月額の定額の通信コストを比較すると
会社やエリアを限定しなければ、当時のWILLCOMのそれよりも 現在のE-Mobileのそれの方が安くなっています。
例えば同じ価格であったとすると、速度比で考えると25倍のコストダウンとなるわけです。
「通信費が1/25になりました!」
と書くと驚くべき数字になるわけです。
 
単純にそれによって25倍の通信が発生したとすると非常に良いことなのですが 使っている時間が同じでも常に100%データの送受信を行っているわけではなく 例えばWEBであれば画面を読んでいる時間は通信中でありながらデータの送受信が行われていないわけです。
とすると実は25倍にはなっているのですが、体感上はぐっと向上したものの パケット量は倍ぐらいにしかなっていなかったというパターンも十分に考えられます。
ただ、1分間に数十メガを転送する動画配信サイトなどを利用した場合にはその限りでは有りません。
まあ、データ交換を行うP2P等は論外として(空いてる帯域全部を使おうとするので)
 
一般的に速度が上がったからといってメールの文章は25倍の量にならないし
WEBも25倍の量になったりはしないものなのです。
人の理解を超えるデータはたださばききれない数字の羅列でしかないからです。
だとすると、その利点が必ずしも生きているわけではないと言うこと。
今後30Mを超える通信が出てくるとも、100Mを超える通信が出てくるとも言われていて
4Gとか言う名前で呼ばれています。
同様にモバイルWiMax等も出て来ている国も有ります。
例えば30Mだとすると今の4倍になってその効率が今まで以上に上がるはずです。
ところが、さっき言ったのと同様の理由で4倍の利用とはならないのです。
もちろん、利用方法が今までと変わらないという前提で行けば・・・・
 
帯域の利用制限が叫ばれています。
勿論、良く使う人と使わない人が同様の料金で不公平感があるということも判ります。
ただ、さっきの例で25倍のお買い得感を 速度と言う物差しで表現して宣伝したのはキャリア側。
最低限25倍のトラフィックにまでは規制を掛けるべきではないという考え方もあります。
ところが、モバイル通信の帯域規制のガイドラインで噂されている帯域規制は せいぜい256kも出たら(これは時間当たりを平均したらの話)良いだろう的な議論。
確かに1時間モバイルで使うパターンの少なさを言えばそうですが それは今の使い方での話し。
例えばカーナビの機能を持たせた端末であれば、その通信機能が得るデータは相当な物です。
通信カーナビが凄いと思われるかもしれませんが、実際はそのデータ量はたいした事無く 現在のHDDナビなどのガイドに比べればかなりチープな物。
動画で到着先のガイドを行ったりが必要かどうかは別として、そんな機能は現在の通信ナビには搭載されていません。
地図もGoogle Mapに比べると少しチープな気がします。
つまり、その程度のデータしか使わないようにやっているわけです。
HDDナビと同様のことをすると、結構なアクセス量になる事が当然想像できるわけです。
つまり、明示的でないにしても帯域制限をしているところは実際あるわけです。
 
速度が上がりました。
速度が上がった分の倍率は使ってください。
では無いという事が現在のポイントで、
時速200kオーバーな車を出しました
速度制限は守ってください100kまで
といわれているような物で、日本では当たり前のしょうばいなわけです。
もし、価格差をつけるのであれば
500kの速度の通信が3000円
1Mの通信が5000円
と言うようなランク付けも可能なはずなのですが、そうではなく 3.6Mの料金で7.2Mも使えてお得ですと宣伝しているわけです。
利用するパケット量で不公平感が出ることも確かですが、ユーザーの移行を無視して速度を上げて言った場合、そこに発生する不公平感と言うのはどうなんでしょうね?
コンテンツさえこのままであれば、もうそろそろ私はこの速度でいいんですが、その為の安いプランは残されていますか??