VISTAの不調と64bit化

少なくともサーバーOSの世界では徐々に64Bit化は進行しているのですが、クライアントOSの世界ではAppleのOSぐらいが普及率が高いようで VISTAの不調が64Bit化にもブレーキがかかっています。
私のところでも ビデオキャプチャーが64Bit対応と言うだけで驚くほど種類が限定され そのうえで現在持っているものではメモリーが4G以上あることを想定されていない為に、決めうちでメモリーマップ上にI/Oを展開しておりエラーが出てしまうという問題を抱えています。
早く開発環境を64Bit向けに移行していただきたいと思うのですが それ以前にOSが普及しなければ少数派の為にコストを掛けると言うことも難しいところ。
ましてやマニアでもない限り4Gを超えるメモリーを搭載しないと言うことならそういうことでしょう。
CPUの数が4倍になって HDDが4倍以上になって、メモリーは倍程度と言う状況ではやむ終えないところ。
それでも3Gまで来たのは進歩ですが・・・
 
先日来、64BitサーバーOSをインストールして 仮想化技術で遊んでいるわけなのですが
とりあえずメモリー不足に泣かされています。
2Gのメモリーでは・・・ということに。
ただ、予想よりは消費しないのがサーバーOSで、もちろんサーバーとして実質動いていない(サーバーのパーツは必要に応じてインストールする形態なので 初期インストール時にはクライアントOSより軽いような状態)ので当たり前なのですが 殆どのリソースを仮想PC側に振り分けていられることも大きな部分です。
 
サーバーOS一つに複数のクライアントとなれば
サーバーOS(15万円)+クライアントOS(3万円)×5などと言う計算式になればOSだけで30万円となってしまう訳なのですが、その辺りはマイクロソフトも考慮して オープンライセンスの特典の中に複数の仮想OSを一つのライセンスにまとめる仕組みも用意しているのでこのあたりの準備は既に済んでいると言えるでしょう。
尚且つ、それの中にはダウングレード権も含んでいるので、例えばVISTA32、XP、WIN98のような仮想かも可能なのである。
PCを一台で済ますとすれば、メモリーを十分に揃えるだけでその機能は充当されるわけです。
既にPentium2.4G相当でクライアントビジネスOSのスペックは十分であると殆どの方が答えていたので十分であると言えるでしょう。
 
あくまでもビジネスの話・・・・と切り捨てるのは少し早いし マイクロソフトも恐らくそんなことは考えていない。
というのは 先日発売になったWindowsHomeサーバーにも、Hyper-Vを搭載することが出来るという話も聞こえてきています。
何故、仮想化しなければいけないのか?
それこそクライアントはSmartPhoneでも良いからです。
定額のHSDPA環境がSmartPhoneに提供され、少なくとも日本国内にいる限りSmartPhoneのパフォーマンスから考えても無線LANもHSDPAも対して変わらない速度での通信となります。
少なくともWEBのブラウジングに関しては、その状況でWifiの搭載が必要な理由は自宅や自分の拠点となる点での無線LANでの接続も大きな要素として含まれることでしょう。
そして、無線LANで接続されるのであれば SmrtPhoneは十分にPCの画面を展開できるクライアントとなりえるわけです。
 
画面のサイズや解像度の問題があっての話なのですが・・・
実際にはその影響を受けないアプリケーションも出てきています。
最も判りやすいのが、WindowsMediaCenterというアプリケーションで、このアプリケーションには既に専用のリモコンもあり 普通のテレビ受像機に接続してリモコンで操作することを想定した設計がなされています。
画面に合わせた文字サイズと、詳細すぎないデータの表示はそれに特化した物で これは比較にはならないと思いますがEM ONEからのリモート表示においてはなんのもないもなく扱えます。
であれば、アプリケーションの種類においてはSmartPhoneは十分PCの表示デバイスと成ります。
独自の仕組みで実現しようとしているのがNECのアプローチで、クライアントも用意しています。
EeePCのようなSSDしか搭載しないPCでも十分に贅沢なクライアントとなりえます。
速度的にも落とすことは可能ですので、バッテリーの持ちが十分に確保できます。
勿論、デバイスを防水にしてテレビを浴室で見たりのクライアントにも出来るわけです。
 
現実的にはそういったソリューションはロケフリのような製品として既に発売になっています。
しかし、それは機能を限定したもので その中にRSSでニュースを表示したり 株価情報を表示したりと言う木野となると着いていれば良いのですが着いていない場合はできません。
Youtubeニコニコ動画などと成っても対応に問題があります。(これは著作権も含んで、コンシューマー的に対応が難しいでしょうね)
であればPCそのものを動かしてしまおうという発想があるのも無理のないところ。
実際、PCを使えない人がこれほどに減少すれば(少なくとも会社で事務をする必要のある人の殆どが使えますので)ありえる話です。
 
サーバーのパフォーマンスの応じて、サーバー上の画面からOSと名前を選べば自動的にインストールが修了してターミナル接続できるところまでセットアップされていれば 使う機器の台数に応じて設定することも可能。
何度もインストールと削除を可能な仕組みにしておけば、そして家庭内にプチExchangeのようなものがあれば メールや予定のデータはそこにありクライアントのデータが必ずしも必要のあるものではなくなってしまいます。
少し高いOfficeサーバーを入れればクライアントでオフィスは使い放題で、データはサーバーにおくと言うことも可能で、家庭用Officeサーバーも製品化するかもしれません。
クライアントはEeePCからOSを抜いたもので十分ですから きっと安くで提供されます。
1人1台のPC環境があっという間に成立するわけです。
そして、クライアントは必要なとき以外は電源を入れず、切断したときの状態がサーバーには残っているので作業途中で修了したとしてもなんら問題はないわけです。
それ以外にも、セキュアなVPN等を用意できれば外から自分のPCを操作することも可能なのです。
PCの電源を入れっぱなしにするのが心配かもしれませんが、省電力な機能とDVDレコーダーとしても機能するのでその入れ替えと考えれば気にならない程度のものと成るでしょう。
 
私の気になるものはあまり流行らない様で
「ORIGAMI」も「MCE」もコンセプトはすばらしいのですが結果的には日本では知る人も殆どいないまま終わってしまいました。
現在進行形で、WindowsHomeServerも話題ならないまま。
Hyper−Vも何処の技術と言う程度の物・・・・
故に、それを調べる人にとってヒット率の高いサイトと成っているわけなのですが コンセプトよりも理解できる仕組みに重点を置くべきなのかもしれません。
将来的にはこうなるのが効率的だと思えど、明確に将来像が必ずしも万人に見えているわけではないのですから・・・