世代交代を感じさせられた中古PC

先日来、ちょっと気になって中古PC等を漁っているとそろそろCore2DuoのモバイルPCが安くなってきているのに気がつくと思います。
2007年〜2008年代といっても年が変わったばかりで長くても2年ちょっと前。
Core i5がようやく出てきて、新しい世代に変わろうとしていますがいまだ尖ったモデルではなく 15インチクラスのいわゆるデスクトップノートクラスがほとんど。
モバイル系は、いまだCore2Duo若しくはCeleron Dual Coreとの間でどちらがよいか価格帯が接近しすぎて悩ましくなっているところ。
やはり、ATOM N450においても速度的には・・・と思うわけですがそのあたりがどうかというところ。
何とも時代の変革期は悩ましい限りなわけです。
 
Vaio Xがほしいと先日から書いていますが、これも前述のクラスのPCと同じ価格帯にあります。
私は、新しいとか古いとかあまり気にしないので 横に並べて考えてしまうわけです。
Core2Duoだから速くて良いと言いたいところなのですが 一概にそうとも言えないというのが困ったもんで、故によけいに悩ましくなるわけですが。
例えば、VaioXとVaioTを比べてみてください。
重量こそVaioXの圧勝なわけですが、機種によってはVaioTも1kgを切ってくるわけで 300g弱の重量差(VAIO Xは店頭モデル)がどうかというところ。
実はVaioTもびっくりするぐらい薄く、液晶も同サイズの11インチなのです。
横に並べてみると判るのですが、かなりフットプリントなどが似通っている訳です。
バッテリーが10時間というのも同じぐらいのようで、実際のところの実働時間に関しては意外に伸びてないVaioXに比べてという面が無いわけでもありません。
勿論、20時間の強力バッテリーなどは無いわけなのですが・・・
ただ、悩んでいるかというとそういうわけではなく 単純に勢いがつかなくて買えていないだけなのですが・・・・
中古の場合バッテリーそのものの寿命が尽きている可能性もあるので、そちらの購入で+2万円となれば現行モデルを買ったほうが・・なんて考え方もあるわけです。
ましてやおもちゃでなく実用メインときつく頭の中で縛っていますので(笑 ぶれたりはしにくいわけです。
 
その中古ノートPC達を見ていて気がついたのですが、前述のVaioTのひと世代前 VGN-TZの型番のモデルたちはチップセットIntel 945GMS Expressを使っていて 内蔵のグラフィックチップは GMA950と言われるもの。
Vistaがインストールされているモデルで Vistaエクスペリエンスインデックスの「グラフィックス」のスコアを見てもらえば分かるのですが ほぼ「2」という値が出てこれが全体の中の最低のスコアとなりこのシステムの評価がこの数字になっていると思います。
そしてこのGMA950というグラフィックチップはAtom N270/280等の一般的に言われるネットブックに搭載されているのと同等のものとなるわけです。
つまりグラフィックチップの性能は同じなので描画速度は変わらないとなるわけです。
では、となるわけですが実際のところYoutubeを見ていてもノートPCではHD画質が見れてもNetBookでは見ることができないわけです。
 
動画再生支援という機能が多くの最近のグラフィックチップには搭載されています。
動画のファイルは静止画の集合体で記録すると驚くほどのサイズとなってしまいますので 何らかの形で圧縮されています。
動画の表示そのものだけでなく、その圧縮された形から各コマの静止画を作るための処理が必要となるわけです。
その処理の計算の部分をグラフィックチップが肩代わりすることでCPUの性能に関係なく動画表示を可能としている訳ですが 前述のGMA950にはMpeg2の再生支援ができる程度でその機能が付いていない。
ただ、前述のYoutubeだけにおいては動画再生を行うためのプログラムのベースとなるFlashが動画再生支援機能を使うことが出来ないのでCPUのパワーが動画の再生の能力にリンクするわけです。
じゃあFlash動画を見るんだったらグラフィックチップの性能なんて関係ない・・・という事になるのであればどうでもいいんじゃないかという結論になるかと思えばそうでもない。
Flashが現在βバージョンである10.1で動画再生支援をサポートしますのでこれからはあったほうがよいわけです。
また、動画再生でなかったとしてもOSとしての機能で 画面表示に使っているAeroの描画能力が基本的にスコアで出ている「2」という数字なのでかろうじてのレベルでは心もとない。
DirectX10以降のグラフィック機能をハードウエアで持っているGMA3000以降のチップのものでないと辛いわけです。
 
現状、WindowsXPでBluerayなんか見ないしゲームもしない。ということならこれで十分ということになりますが、WindowsVistaやWindows7を使うとなれば辛くなってくるスペックであるわけです。
やはり、あるのと無いのとでは操作感がずいぶん違うわけですから。
WindowsVista登場当時は GMA950が主流。
やはりその機能を生かすにはハードウエア的にも辛かったという事がよくわかります。
ハードウエアで支援機能が働かないという事はソフトで処理しているために CPUのパワーがそこに食われている訳ですから(そういえば、デフォルトでパフォーマンスメーターなんかがジェットで出てましたが表示するだけでCPUのパフォーマンスが0にならなかったですよね)電池も減るわけです。
現行、2008年ごろからはGMA3100、3500シリーズ、GMA4500シリーズなど動画支援機能とDirectX10のチップが当たり前になったものがそろってようやくOSに向けた土壌が整ったというところでしょう。
ちなみに、現在のCPUにグラフィック機能を搭載したN450ですが グラフィック機能はGMA3150となっています。
番号から想像するに、3100の上位で・・・と言いたいところですがDirectXは9と動画支援機能は無しとかなり機能が絞られたものとなっています。
Aeroがちゃんと出来ないStarterEditionがWindows7には必要となったわけですね。
 
最新のハードに最新のソフトが丁度のタイミングでそろえばよいのですが、どちらかが遅れてくる。
ハードが追い付いてくると思ったWindowsVistaは早すぎ、WindowsXPが長生きしたおかげでせっかくの新しいハードが使われる所が無い時代を過ごしたわけです。
ようやく追いついたところで、初期のCore2DuoのPCのパフォーマンスがチップセット的に明らかに遅く感じさせられることとなるわけですね。
せっかくのCore2Duoを搭載していてもCeleronDualCoreのCLUVノートに体感的なパフォーマンスでもバッテリーの寿命でも叶わないという逆転した状況が起きて 旧世代が追いやられてゆくわけですね。
勿論、デスクトップであればグラフィックだけなら増設も可能ですのでグラフィックだけならなんとかなります。
しかし、動画支援だけならミニExpressカードスロットがあれば追加で支援機能を働かせることも可能なのですが 基本的なOSの操作感までは改善できないので このままフェードアウトしてゆくこととなるわけですね。