GPSカメラとビジネス



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携帯電話にカメラ機能がついて、これでなんでもできると思っていたら 
結構、あちこちでデジカメを持って撮影している姿を 工事現場でも見ている事かと思います。
例えば、NTTの工事で引き込みの確認に来た時など 見積額を確定するために現場の調査をして その際に写真を撮ってゆきます。
これは、後になってから設置場所が変わって 別な見積もりが必要になった時の為などに有効となるわけです。
じゃあ、なぜ携帯電話ではだめなのかというと やはり一応のセキュリティ問題なわけです。
実際は分からない方法はいくつもあるのですが 写真を取られたくないといった時に消してもらっても 携帯電話では既にデータとして送られてしまっていたら後の祭りなわけです。
企業秘密などを撮影して
「ここは勘弁してください」
と言われたときに 
「じゃあ削除します」
といって消したというのが目の前で確認できないので・・・・という事があるわけです。
これはSmartPhoneになっても同様です。
EX-H20Gを触っていて、ふとそんなことを思い出したのです。
 
GPSは位置情報を測位するためのものです。
元々は軍事技術で 天空に存在する地球に対して静止している 人工衛星の場所から地上にあるアンテナの位置情報を得るわけです。
空が見えているところならどこでも自分の位置を特定できます。それも世界中。
例えば敵の基地の場所を登録したとすると、誰もがそこに迷わずに到着するわけです。
昔のように、幻の〜砦なんていうのは 現代の戦闘では皆無なわけです。
もちろん、敵基地の場所が解ってからにすぎませんが。
その受信機は、マッチ箱ぐらいのサイズで(ってこの例え解らない人がいるんじゃないか??)十分。
靴につけようがヘルメットにつけようが受信されます。
即位した情報を記録すると ジャングルの茂みに囲まれた中を移動したとしても 移動したポイントから道の地図が出来ます。
攻撃を受けたポイントから 砲台を探すこともできるわけです。
H20Gにはそれに加えて地磁気センサーも搭載されています。
これは簡単に言うと方位磁石で どの方角を向いているかを記録できます。
もう一つ加速度センサーも搭載されており 動いた時に加速度からどれぐらい動いたを測定しています。
建物の中で撮影しているときなど 衛星からの電波が届かないので 位置を見失ってしまう事を避ける為です。
 
いまは 結構なんにでもGPSが搭載されています。
誤差は一般的にはテニスコート一枚分ぐらいと言われています。
つまり、テニスコート一枚分のなかのどこかにいる程度の精度で位置を特定できるわけです。
じゃあ、最初に戻って 工事現場で撮影したとしましょう。
いままでのカメラでなくH20Gだったらどうでしょう?
どこにいますもどちらを向いていますもわかるわけです。
どういうコースを回って確認したかも記録として残るわけです。
実際ちゃんと動いて隅から隅まで確認したかどうかも解ります。
写真が本当にその場所だったかも記録されるわけです。
偽物の写真を作って この場所だと言い張ったりとか そういった危険性はぐっと減るわけです。
勿論、デジタルデータですから悪意を持てば改ざん可能ですが、それぐらい暗号化して埋め込んで そのデータと検証不能であれば修正済みとかと判断させることも可能です。
この方式であれば衛星同期にしておけば 時間を改ざんすることもできなくなります。
 
GPS付のデジタルカメラが使えるか?
正直、このカメラを触るまでは GPSの特性からコールドスタートの遅さを考えると 無理だと思っていました。
ところが バッテリーの問題はあるものの10分に一回というタイミングでシークさせて、その欠点をカバーしているわけです。
それ以外にも複数のセンサーで出来る限りの調整を常時し続けているわけです。
もう一つ、地磁気センサーも 非常に有効なセンサーです。
いままで、カメラをどちらに向けて取っているかなど意識していなかったでしょう。
探偵小説などでよくある 朝日の写真を 夕日だと偽ったりするパターンがありますが データを改ざんしない限りこのカメラではすべての面で不可能となってしまいます。
撮影位置は違うし、方向は違うし、時間が違うからです。
右左をひつくりかえして撮った写真も どう考えても矛盾を発生させてしまうわけです。
鏡越しでは方向が逆転しますから。
多くの推理小説を過去のものにしてしまう可能性はあります。
逆に言うとそれだけの情報としての価値がこのカメラのデータにはあるわけなのです。
この速度なら付いているほうが嬉しいという装備です。
 
丁度Panasonicが同様のカメラを発表しました。
昨年度の末に発売されたこれを見てからとは 時期から考えて違うとは思いますが コンセプトは良く似ています。
「旅行」なんて自分目線でいいましたが、「仕事」と考えると この機能の良さは光ります。
恐らく価格の問題が無ければ 現在のデジカメの入れ替えはおそらくこのタイプになるでしょう。
いち早く発売できたのはCASIOという会社の開発の特殊性だとおもいます。
ハイスピード エクスリムなどどう考えてもほかの会社からは出なさそうな発想ですし、CMOSSONYのものと同じものと聞いていますから。
そう思って見ると、時代の最初を見れたかもしれませんが なのです
例えば店頭でこのカメラを手に取ったらどうでしょう?
一日中 屋根のある売り場に置いてあるこのカメラは 位置測位が出来てません。
店員さんが
「表に持って行くとGPSで位置測定されて記録されるんです」
と言われても 私がそうだったように 
「表でしか使えないんだ・・・」
とか
「いちいち確認してからしか記録できないんだったら使えないよ・・・」
と誤解を受けている事でしょう。
私の文章などでは伝わらないでしょうが、それを伝えなければ せっかくのこの機能が・・・・・
 
がんばって
「ほんと、すぐなんですよ!!」
って言って回らないとダメなんですよね。

written by HatenaSync