偽PD端子
なんか、いかがわしい感じのタイトルなのですが 中国語でこれに近い表示だったので直訳してみたわけなのですがなんだかわかりますか?
USB-PDは便利な規格で 電圧変動で60Wぐらいまで供給してくれますので 最近ではノートPCの電源としても使われるようになってきています。
これらは45Wとか60Wとか通常のUSB充電器では考えられないような大きな電気を供給するのでケーブルなども選んでしまいます。
USBのケーブルも ~Wなんて言う表示を見ながら買う時代に入ってきています。
もう一つ、窒化ガリウムというシリコンに変わる半導体素材が電源回路に向いているようで びっくりするほどに小さいUSB PD充電器ができるようになったので 昔から大きくて邪魔になるノートPCの充電器を小さくできる可能性が出てきているのです。
私が持っているものですと iPhoneについている充電器の一回り大きいぐらいのサイズで61Wまで給電可能なもので もちろんノートPCへの給電応力としては十分なものです。
ノートPCのメーカーはなかなかこういった新しい素材を使ってくれないので 小型化はしてくれているのですがなかなかこれほど画期的なサイズまではしてくれていません。
また、コンセントの端子が折りたためるなど携帯性に配慮したつくりの物が多くこの辺りも持ち歩きたくなる要素が多いわけです。
で、ノートPCの選択肢もしぜんと USB-PD充電のものとなるわけですがそうなかなかうまく事は運ばなくて それだけの容量の電流を通るPD用のPC側から制御可能なICが少しいまだ高めなこともあり搭載していないPCが少なからずあります。
まもなく、充電器は別売という形で総トータルコストで提供されてゆくとは思うのですが今のところは私が買うような安いものには採用されていなかったりするわけです。
逆に CeleronN4100とかCore-Mを搭載したPCはそもそもの電源容量が小さいので採用されていたりと 高い方と安い方には採用されていて真ん中は未だというような状況になっています。
いわゆるそこそこの性能がある安いのが欲しいというわたしは 対象外だったりするわけです。
それでも、モバイルに適した充電器を持ち歩きたいという我儘を言ったりするわけです。
中国の人はより現実的で、それをそのまま商品にした人たがいます。
何をというと 「Spliter」という名前のICなのですがUSB-PDのラインから任意の電気を取り出すICが販売されています。
私のHaseeのPCの場合 19V 3.42Aの充電器が付いていておおよそ65Wの充電器となっています。
USB-PDの規格には 5V,9V、(12V)、15V、20Vの電圧が供給されているので 近いのは20Vとなります。
なので Spliter ICをケーブル内に入れて USB-PDのラインから20Vを取り出すタイプのケーブルが作られて販売されているのです。
私のPCの場合 充電コネクターは EIAJ 5.5-2.5というタイプの丸型DCジャックなので比較的一般的ですぐに探せましたが ASUSの時に使っていたもっと細い特殊なものも売っています。
そのケーブルで先ほどの61wの USB-PDの充電器に差し込んでPCに差すとちゃんと充電が始まるわけです。
ちょっとだけ気になると思うのですが 19V定格に20Vをつないでいいのか?
厳密にはだめです。
念のために測定してみると 19Vのアダプターからは20.4Vぐらいが無負荷で出力されていてPCを接続すると負荷がかかって 19.6Vぐらいになります。
PDからとった電源は無負荷で大したもんでほぼ20Vで負荷がかかると19.7~8Vと本当にわずかしか違いませんでした。
というわけで保証はないですが 使っても問題はなさそうです。
逆に45Wの充電器で試してみると 充電中に突然充電ケーブルが抜けて刺さりましたというような動作を繰り返したりしますので こちらはだめなのでしょう。
HaseeのPCは 1時間ぐらいで60%を超える急速充電をしてしまうので 消費電力が高いようで そういった面はシビアなようです。
Lenovoの物などは 給電能力が低い場合低速充電に切り替わったりとちょっとした細工がされていたりして好感が持てるわけです。
とりあえずここしばらくはそういったケーブルでノートPCを使っているのですが 今のところ問題は起きていません。
なので付属の充電器は会社装備で置きっぱなし。出張などでかけるときはUSB-PDの充電器を持って出かける軽装仕様なのです。
皆さんにお勧めできるかというと非常に微妙なのですが 最近、日本でも発売するメーカーが出たようなのでもう書いてもいいかなと。
もちろん、Amazonでも売っていますので探してみてもらえると入手は可能です。
では、お勧めかというと ちゃんと自分で電流とか電圧とかわかっていて測定できる人にのみお勧めしたいアイテムです。
どちらかというとアングラな世界の商品です。
前述しましたがSplit機能の付いた電源ICなのですが 容量に合わせて何種類もあります。
もちろん電源容量の大きなものが高く低いものは安いという風になっています。
大体ですが 容量の大きいものは大きく、小さいものは小さめにできています。
なので、小型のケーブルに埋め込んでいるものが 容量的に小さなものが使われていたりすることもあるわけです。
大体、そういった商品は細かいスペックなど書かれていないことが多く なんとなく対応機種が羅列されているだけというものが少なくありません。
では既定の電流を超えて流したらどうなるかというと 壊れるかなという感じです。
もちろん壊れ方も問題があって、中の配線が燃えたりという事になってはという心配もあるわけです。ちゃんと基板も設計されているかどうかも怪しい会社が作っていることが多いので 安いものは。
いくつかの注意点がありますが、機種さえちゃんと選べばなかなかに使える商品です。
こういうものは、ちょっとしたTIPSみたいなもので わかる人だけ使うというようなものです。なぜなら、USB-PDの充電器でPCを動かそうと知らない人は思わないからなのです。
でも、こういうものもあるよとちょっとだけ紹介してみたくもあるわけなのですが よくないことを教えちゃってとなるんですかね?