Windows11 on ARMの不得意なこと

QualcomのARM CPUのPCで動作するWindows11は現在かなりのことができます。

つい先日まで動かなかったLineも動作するようになりました。

マイクロソフトの開発環境で作られたプログラムで有れば ほとんどすべてが動作するようになって 大いに使えるようになりました。

バッテリーの持ち時間が長く 熱くならないので利点しかないと言いたいところですが やはり欠点があります。

プログラムによって遅いのです。

まず、32bitエミュレーションはおおむね遅いです。

逆にARMのネイティブアプリであれば逆に軽快に動いているように感じますが それが少ないからおおむね遅いとなってしまいます。

やはり速度は大事です。

あとはグラフィックや複雑な演算を伴うプログラムです。

 

以前もベンチマークでの比較であったのですが、CPUはそこそこでGPUの速度はIntel内蔵のものより速いという評価だったのですが ゲームなどを動かしてみると本体のプログラムがエミュレーションで遅いこともあるのですがグラフィックパッケージのDirect-xの12とかにも対応していません。

この状態では動作しないプログラムだったり、グラフィックパッケージを経由しないで動作するために最適化されていないという状況でもあります。

同様にエンコードだったりの補助機能でも一部使えないのもあります。

 

まあ、携帯用のノートPCにそんな用途を求めている人は少ないとは思いますが 唯一携帯用のノートPCでも動かしたいプログラムがあります。

そういえば7インチクラスのUMPCで高速のCPUを搭載したモデルがいくつかリリースされています。

最近ではゲームのストアで有名なSteamのゲーム端末である Steam Deckなどがそうです。

そう、ゲームとかゲームとかゲームは 外に持ち歩いてもやりたいプログラムなのです。

でも、前述通りPCのゲームはWindows11 on Armの不得意とするプログラムなのです。

やはりゲーム機は別に持ち歩くことになりそうです・・・・と言い切れないかもしれません。

それって待てばArmネイティブが出てくるかもという超希望的観測ではなく現実により近い 来年には普通に解決しそうな話なのです。

それも、マイクロソフトの手によって解決しそうな状況なのです。

 

そんなうまい話は・・・・といわれそうですが ARM CPUだからこそ現実的解決となりそうなのです。

それはという話なのですが アメリカに住んでいるとすでにInsiderでテストすることができるWindows Subsystem for Androidという仕組みです。

これは Windows11上でAndroidプログラムを動かそうというものです。

これでぐっと利用できるプログラムが増えるというわけです。

「ふーん」と聞き流されそうなのは 今までも含めてこういうものはエミュレーションで実行されるので Windows11自身がエミュレーションでプログラムを実行しているのに そのうえで動かすエミュレーター上でゲームとなればとてもじゃないけど遊べる速度にはならないでしょうと言われそうなのですがそれが実はそうでもないというか このプログラムに関してはIntel互換のCPUで動かすよりもQualcomのARM系のCPUで動作させたときのほうがパフォーマンスが出そうなのです。

 

Windows Subsystem for Androidなのですが 実はすでに似たプログラムはリリースされています。それは、Windows Subsystem for Linuxというものがあります。

Windowsには仮想マシンを作成する Hyper-Vという機能が実装されています。

これは、CPUの搭載している 仮想機能を使ったもので エミュレーションというより実際のプログラムを動かすエリアを一つのコンテナとして作成しCPUの機能で切り替えながら実行するわけです。

複数のコンテナを作り そこで違うOSを動かすので各プログラムの優先度は設定されていますが バックグランドのプログラムの比重を下げれば単独で動いているのに近い速度で実行出きるのです。

じゃあ AndroidOSを動かす なのですが 私のノートPCのCPUはQualcomのSnapdragon 8CX というものですが これはSmartPhoneのSnapdragon 845と855と言われる2世代前のSmartPhone用の最も性能の高いCPUと同等ともいえる構成のものです。

つまり、Android OSを動かすとSmartPhone程度には動作するはずなのです。

グラフィックの機能もそれ以上で動作することはあっても それ以下になることはないのです。

 

ではWindows Subsystem for Androidが通常プログラムとしてリリースされた暁には AndroidのプログラムをまるでWindowsのプログラムのように動かすことができるのです。

で、あればAndroidネイティブなゲームは Windows11 on Armのネイティブなプログラムとなるわけです。

それも、ハイエンドSmartPhoneと同様のパフォーマンスで動くのです。

Androidのほとんどのゲームがおそらく不自由なくというレベルで。

SmartPoneに比べて電源容量に余裕があり熱容量に余裕があるARMノートPCはよりゲームに向いているかもしれません。

 

未だベータ状態で もごもごしながらでしか私も動かせてないわけですが AndroidのAPKを直接実行してみると結構動くのです。

今のやり方では とてもじゃないですが普通の人が環境を作れる状態ではありませんがもう少しで・・・と思うと モバイル用途には もしかしてすごくいいんじゃないかと思ってきませんか?

改めて Samsung Galaxy Book Sは動画再生連続17時間を超えるメーカースペックのモンスターバッテリー ノートPCで8世代のi5相当に動作し ネイティブなプログラムはそれ以上かもしれません。

重量は1K未満で、4G常時接続が可能で Androidのゲームもかなりの速度で動くとなれば モバイルPCの理想形に近いんじゃないかと思えてきませんか?