サスペンド

transmetaから新しいエフィッシオンが発表されました。
エフィッシオンはX86系プロセッサーの一つですが、X86系のプロセッサーのエミュレーションを行い動作することが特徴です。
勿論、アスロンを初めとするCPUもコアは既にX86系ではなく内部のハードウエアーデコーダーで命令を変換して実行していますので同じようなものですが、大きな特徴はソフトでやっているのでCPU自身がソフトで変わったりすることです。(現実に、実装されたものがUPDATEされた実績は無いですが)
でも、ソフトで実行するとどうしても効率が悪いので メインメモリー上に変換辞書のようなものを作り、携帯電話の先行検索変換のように 1命令目が来た瞬間に候補を提示して行くようなキャッシュをもって高速化を図っています。
CPUの構造が小さく出来るので、コスト的にも安価で 熱、消費電力的にかなりのアドバンテージを持ちます。
Longrunテクノロジーもその一つです。
しかし、そういったことは各情報ページが伝えているので 私がとやかく言うようなことではありません(よく間違えているし)。
私が注目したのは、実は全然別のところ。
サスペンドなのです。
現在、サスペンドは総てのwindowsXPがサポートする省電力モードで、基本的にCPUの動作を止め、I/Oの大半を閉鎖して消費電力を抑えるモードです。
しかし、D−RAMの維持等に電力を消費するので 携帯するノート等ではあまり使わないモードになってきています。
スタンバイという、HDDにメモリーの内容を記録した状態で電源を切るモードが良く使われているようです。
COMPUTEXのブースで見たので(英語だったので)、なんとも言えないのですがどうもロングライフサスペンドなるものが実装されているようです。
これが、いつからかは判らないのですが、2800mAぐらいのバッテリーで サスペンドの状態で3日間の維持が可能だということらしい。
現在のシャープのノートに実装されているかどうかはわかりませんが、SWをいれて5秒以内に利用できる状態になるようです。
CPUだけであれば、どうもすぐらしい。(HDDのスピンアップとかの関係らしい)
で、あればPDAと同じように、ぴっとスイッチを入れたら使えて、途中でもスイッチをきると直ぐ消える使い方が出来るようになりますね、多分。
あと、車載PCでも、60Aクラスのバッテリーなら、一月や二月ぐらいは十分に維持可能で、キーをひねってエンジンがかかって の動作の間に立ち上がるPCが設置可能になります。
勿論、実際にバッテリーがなくなりそうなときには、自動的にHDDに退避して電源を落とせばスタンバイの状態にすれば起動に時間がかかる(15〜30秒)ものの 運用的には問題がなくなるはずです。
PCナビや、エンジンのコントロール等も複合で実行したりすれば 盗難にも強い車の出来上がり・・・・みたいなことも可能かも。
逆に、D−RAMを低電力で維持することが出来れば、PDAへの展開も可能になるので(これは、実行中の問題もあるので難しいかも)大容量RAMを搭載したPDAが安価に・・・・
セットトップボックスのようなものを目指しているのかどうか、方向性までは読み取れなかったのですが(展示はノートPCと冷却ファンの付いてないデスクトップPCだったので)、それ以外の展開を目指すのであれば 大きな武器になるかも?というのは私だけの感想でしょうか?
残念ながら、液晶のターンする小型ノートPCは 古いタイプのCPUを搭載しているのでサポートされていない機能だとは思うのですが、見た目から 大きなライナックスザウルスというイメージですが 同じような使い方も出来るのではと、少し期待させてくれました。
もう少しシェイプアップしてくれれば、PDAとノートを持ち歩くよりは・・・・と頭の中で考えてしまった私。
駄目ですかね?