マルチコア

とうとう、出て来ましたマルチコアCPU OPTERONx2.
ライセンスの問題を考え直す必要がでてきたのではないでしょうか?マイクロソフト様。勿論、考えられてないわけでもないようで ハイパースレッティングなCPUはOS上からはマルチCPUにしか見えません。これで、2台分のライセンスを請求するのはどうかと思ったのかwindowsXPは1〜2cpuと書いてありますね。
過去にさかのぼれば、そういう問題を考える必要が・・・・いえ、ありましたね。例えばFM−7、FM−8 ですが、理由が違いますね。6809は当時としては最も速いMPU(cpuと訳して貰って結構です)を利用した最新鋭マシン。
広大な空間を埋め尽くすグラフィックをリアルタイムで処理する為に、またマルチメディアな(といっても、音楽を鳴らす程度の事なのですが)要求にこたえるため 二つ目のmpuがその機能を肩代わりしてプログラムを動かすMPUはその能力を最大限に生かす事が出来ます。って、BASICで音楽や画像処理をうまく動かせたのはこれだけじゃなかったでしょうか?当時。
脱線したのですが、少ないCPUの能力を補うために ゲーム機などでは日常茶飯事の手法でした。
第二世代と言うのか、第一世代と言うのか Pentiumが発売された頃にもマルチCPUの波が来ました。いかにしてか早い機械を作るのか。NT4.0でマルチCPUの登場を予期していたかのようなOSの対応で、サーバーなんかにはこぞって採用されました。
もう少しの性能を稼ぐためには効果を発揮するのですが 大事なボトルネックに目を瞑っていました。メモリーのアクセス速度です。当時、キャッシュをCPUの近くに実装する手法が流行っておりそれでCPUとメモリーの速度差を少しでも軽減しようと。一般的なボードで256Kb。良いもので512Kbのキャッシュメモリー。複数のCPUを置いた場合効率的に利用する事が出来ず ミスヒットがその性能を悪化させ違う方向へと進み始めます。
現在のPentium2〜4のシリーズの原型となるPentiumPROの登場。外部のキャッシュを有効に使えないなら、そのキャッシュメモリーをCPUのダイ上に乗せてしまえば良い。乗せました、コスト度外視で。PentiumPROは商業的に決して成功したCPUではありませんでした。そのコストは現在のCPUの中でもかなり高額な部類に入るものです。
MMXを歌い進化したintel、同クロックであればriscコアを利用した構造で高速化を示す AMD。intelは現在の主戦戦力の発想 キャッシュ容量の増加とコアの単純化による高クロック路線を走り出したのです。
お陰さまで、PentiumPROで培った高価格路線をXEONプロセッサーと名前を替えた非常に採算率の高いプロセッサーで常勝体勢を作り上げました。
また、度々発生するCPUソケットの変更も 新しい力を得ることにより広がる視界に狂喜した客層により買い替え需要を促進する後押しとして働いた。
度重なりすぎると思う顧客が混乱し、また 必要以上のパワーだとお客が感じるまでは・・・

失速してみると解る面白い構造。キャッシュを増やして構造を単純化し高クロックを狙った製品の中で 売上を支えたのが cerlonと呼ばれるキャッシュを減らした廉価版であり、モバイルという枕詞をつけるものの 1.6Gで2.4G相当と言われる低クロック高性能な(といっても、AMDと同等ぐらい見たいですけど)Centrinoプロセッサーの台頭。世の中は解らないものです。
socket370と言われるCPUソケットを数度に渡って変更してきたintelに対して、socketAと呼ばれるCPUソケットを使いつづけてきたAMD ようやくathlon64で変更したCPUソケット(と言いながらこれは短いターンで変更しましたが)。その業務用 Intelで言う XEONに相当するプロセッサーのOpteronのデュアルコア版がデモを行ったようです。(製品版は来年でしょうけど)
もし、可能であれば同じシリコンの上に、二つのCPUを載せられれば無条件に性能が上がります。4つ乗せればもっと上がる・・・って最近私 良く言っていますよね。
クロックが低くて、性能を上げるという路線を走ってきたAMDがここに来て優位に立つ場面が出て来ました。クロックが低ければ熱もリークで消費される電力もどちらかと言えば低くなる。インテルに先んじてデモ品とはいえ完成させる事が出来たようです。(もしかしたらIntelも有るかもしれません私が知らないだけで)
それも、現行仕様のソケット上で動いていると言う事は 驚くべき消費電力ではないと言う事を示していると思います。発売するものは実際どうなるかわかりませんが その事を示すためにわざわざ今のソケットを流用したのではとかんぐってしまいます。
現行のPentium4の次世代をキャンセルしたintel。その発生からマルチコアなんて考えてなかったであろう Centrino。これからのintelのロードマップは度々変更されて迷走を続けそうな楽しい予感が。
ただ、そこで向上した性能を渇望するお客がいての事なんですが・・・・
もちろん、ここまでしてトップの座を死守しないといけないのは 恐らく大事な株主様の為だけのような気もしますが。