修理サービス

CLIEの修理サービスの参考価格が更新されました。
TH-55の液晶交換が ~円とか 電池交換が~円とか もともと、持ち歩く物ですので非常に破損する機会が多い物です。
忘れたり、落としたり、ぶつけたりと。
こういった価格表があれば、参考となる価格がわかるわけですから非常に助かります。
これで、なにかあったときも少なくとも安心します。
こんなに良いサービスなので他のメーカーもしてくれたらト思うのですが、なかなか行われないのが実情です。
何故でしょう?
私も含め、ただのユーザーとしての立場で考えればメーカーには修理する義務が有るように感じられるのですが、実際問題は経済効果的に考えるとどうもそうでもないようで。
例えば、メーカーの窓口が有って 修理に出しました。
窓口は、大阪だったり東京だったり修理専用の窓口が有るメーカーが殆どです。
そして、そこからどこにあるか解らないけど工場におくられます。
例えばの計算上、ここで宅急便で送ったとして800円ぐらいかかりますよね。
工場で修理します。
修理はぶひんの取替えです。殆どの場合難しい修理は出来ないので(これは時代でしょう IC内の修理も出来なければ 基板上のICを取り外す作業もICのピンのピッチが細かすぎたりして作業時間が掛かりすぎるので 交換になります。
例えば、CLIEのようなPDAの場合 メインボード、液晶ユニット、ボタン用の基板 スイッチ 程度の部品点数でしか交換がはっせいしません。
恐らく、というよりも実際考えれば判るとおり メインボードと液晶がコストの殆どを占めてると言えるでしょう。
そのどちらか、単純計算で50%の価格とした場合に 低下の半額に近い部品代が請求されます。
実際は、その行程の多くを機械化している工場で生産される物ですから ラインに乗れば工賃はかなり割合として低いのですが、液晶保護シートを貼ったり、本体にシールが貼られていたりするものを丁寧に剥がして 手作業で開けて交換します。
この交換作業は、パートの主婦に出来る作業ではありません。
たしかに、人種差別のような発言ですが ラインに乗っての組み立て作業ならともかく 毎日違う機種を目の前にして、マニュアルを見ながら分解するわけですから。それも、一般家庭の家電製品の説明書のような丁寧な物で無いものを見ながら分解するわけですから特別なつまり、電子回路の知識が少しは無いと組み立てたり交換したり出来ない物が多く出ます。
時と場合によっては、半田ごてもいるでしょうし、破損が原因だった場合 マニュアルどおりには分解できない状況になっていることも少なくありません。
では、ある程度の技術力もしくは 経験のある技術者が当る必要があります。
また、部品も小型化するためには専用のチップを多用していますし 外装部品なんかは全て専用品です。
部品としての在庫も置いておかないと駄目になります。
この在庫は、初回生産時に立てた予測から策定された在庫で、本当に必要なのかどうかは作業する人の生活スタイル等に変わりますし、売れ行きによっても変わります。
どちらにしても、部品が無いわけにはいかないので 多くの在庫を持つことになります。
そのうえ、現在の産業形態の関係で 日本国内で作らない商品が少なくありません。
その場合には、海外で修理をするというわけにもいきませんので 国内で修理だけは請け負う形になってしまいます。
需要の予測も立たない、そして在庫の負担額も馬鹿にならない作業となります。
例えば、CLIEの液晶を交換したとして、恐らく全てを含めて1時間掛からずに全ての作業を終えることは無いでしょう。
そうした場合に、部品代として 商品定価の半額を請求し その人件費をそのまま取った場合には技術者の時給を考えてもらえば そこそこの価格になるはずです。
勿論、メーカーが定価で販売店に卸す訳ではありませんが その利益分削ったとしても 往復の送料、梱包材の費用等含めても商品定価の半額ぐらいには計算上なってしまいます。
また、その際におけるリスクも少なくなく、修理が修理で無い場合(使い方が悪かった場合 物理的に壊れていなかった場合)や見積もりで返却する場合なんかには送料が掛かっているにも拘らず コストの請求は誰にも出来ません。
もちろん、見積もりするために機器を開梱したときに掛かる人件費を含めて。
そして開けた事によって壊れたりしたら目も当てられません。
実際のユーザーへの修理提供価格は、多くのメーカーでは メーカ利益の無い 恐らく赤字のつまり顧客サービスとしての部門に成っている事が殆どです。
これが、PDAぐらいの価格があればいいでしょう。例えばPS2ならどうでしょう。
多くの故障はピックアップの寿命による劣化と、メインボードの熱負荷による劣化 その二つの条件が揃った修理だったとしても14800円のようなコストは取れません。ましてや、ソフトでの利益を考慮し、ハードは儲けなしもしくは赤字でも出荷しているような商品(もちろん、それもメーカーの勝手なんですが)なんかだったら 赤字幅は尚一層拡大します。
製造している工場が修理も請け負うような放歌な時代は終焉を向かえ、修理のためだけに働く部署が作られているのが現実です。
そのうえ、機器を自分で改造したりした機器をクレーム扱いで持ち込まれた場合、各担当者の対応はともかく、メーカーとしては修理を受けたくないと突っぱねるメーカーもでてきてもしょうがないと・・・・・
今回の価格表の件は、初めてではなく以前から行われていたようですが 保証外の機器としての価格のように見受けられますから 開封シールを破ったような機種に置いても交換対応してくれるのでしょう。
昨日、DOCOMOの2年間同じ携帯を使い続けた場合には無償で電池パックを供給するような形のサービスが発表されていましたが、そういった場合にはこういったコストも各メーカーのあいだでは増えてゆくことになるのでしょう。
勿論、地球には優しくなるとは思いますが。
実際問題、家電リサイクルのための施設を作ったり、さっきのような修理の施設を用意したり 多くのメーカーでは先進国らしいサービスが提供されています。
これが中国製品なんかでは、未だ そういったサービスが皆無の商品も多く存在します。
同じ土俵に立った時に、コスト勝負になったときに その人件費、原材料、流通コスト以上の差になってしまうかもしれません。
日本の企業の多くは、その企業としての姿勢ゆえに 多くのハンディを背負わされてきているようです。
修理を受けるのは当然の権利だと思っていたりはするのですが、実際問題 改造したり 自己責任の範囲を超えるような使い方をした場合
例えば、ソフトウエアーによるクロックアップ
メーカー保障外のケーブルを使ったことによる障害(これに関しては、善良なメーカーもありますし そうでないメーカーも有るので やはり自己責任と思いますが)
メーカーの定かでない、仕様も公表されていないような機器の接続等 
メーカーでも判断しがたい原因による障害の発生時の対応に関しては、一度 ゆっくり考えてから依頼されてはと 思ったりしたり、思ったりしなかったり。
文系のエセ技術者の、独り言かな?