通信速度(データ量)と解像度

高速通信の新しい並みが今にもやってくるかのような誤解を生む実験が数多く行われています。
Wifi−MAXや3.5G携帯 4G携帯と色々な方式と色々な会社が行っています。
勿論、通常のWifiスポットもその中に入るのだろうと思います。
現行、多くのPDAはSmartPhoneも初め GPRS若しくはW−CDMAとWifi Bluetoothはそれだけではインターネットに対する通信手段とは言いがたいのですがそれも含めてあります。
ようやく 11Mbpsが上限だった通信速度が54Mbpsの11Gに変わったそうなのですが、実行値が変わっていないのはXscaleのバス速度の問題か(ってそんなに遅いわけは無いけど)省電力の制限がきつい為にそれほど外部バスを高速に出来ないというのが正直なところでしょう。
いくら省電力なCPUでも周り中で使われると 元の木阿弥でしょうから。
実際、シリアルの速度もそれほど上がりませんのでそういうことなのでしょう。
USBも1.1ですから・・・・・
 
じゃあ、通信速度が上がってきたら 例えば携帯電話がM単位のデータの送受信が行われるようになったり、54Mの実行値があるWifiやそれ以上のものでデータが流れ出したとしましょう。
勿論、ユーザーの数が増えてシェアする回線の実行域を落とさないためのものだとすればそれだけのことなのですが、実際の効果を求めた場合どうなるのでしょう?
 
Windowsに至る前、CUIといわれたインターフェースの状況で、CADユーザーやプログラム作成ユーザーは、その文字数を増やし解像度を増やすことを積極的に行いました。
多くはソフトウエアー独自の改造で、一部にはDOSの表示部分(DISP.sysというプログラム)を改変し表示させる動きもありました。
あくまでもこれは限られた少ないユーザーで、その証拠に今でもゲームなどは3Dゲームなどでない一般的なアドベンチャーなどは VGA解像度でゲームが進行するものが少なくありません。スケベゲームも含め。
これは、ハードが最低限要求するスペックと言う風になっていますが、実際問題800x600以下の解像度のPCを探すほうが難しい状況。拡張ドライバーが入っていないPCでは小さな窓のように表示される始末で、かえって状況は悪くなります。
インターフェースとして必要な解像度がそれだということでしょう。
3Dのゲームも通常では使わないような解像度で動くゲームもありますが、実際に表示される文字はそこまで小さな物ではなく まあ、敵機とドッグファイとしている最中に17インチのディスプレイに8ポイントの字が一杯に表示されても・・・
例えば「右上から Mig21の12機編隊が 二派に分かれて接近中。装備は熱線追尾式ミサイル 4期を搭載。レーザーサイトによる照準機装備の模様。
増曹を装備しており投下したことから、本国からの出撃かと思われます。帰還のための燃料補給の為に 100km範囲に補給機若しくは空母が存在する模様。空母の場合には援護機が到着する恐れあり・・・・・」なんて出られても読んでいる間に撃墜されてしまいます。
「Danger!!」と赤文字で表示されて、レーダーに映る機影を確認するぐらいが関の山でしょう。
じゃあ、その解像度が必要ないのかと言うと 機影から機種が特定できる。それも、数キロ離れた機影が確認できる解像度と言うのは臨場感の演出では大事なことです。
数キロ離れた敵機は、目の前に出てきても大丈夫なような詳細なデータで作られた3Dモデルだからです。
過去から今まで存在するゲームに「マイクロソフトフライトシュミレーター」があります。
320×240 256色(これもVGAと言います 念のため)の画面が現在ではWindowsの解像度に準拠する解像度で動きます。
当時はお飾りだった計器も現在は本物と同様に動きます。
それだけの情報量が増えたということでしょう。
 
例えを変えて、動画ファイル。
少し前まではPDあでみる動画ファイルの多くは160×120ドットの特殊圧縮されたファイルで、大体10コマ/秒の速度程度の物でした。
現在は、SDなどのメモリーカードが普及したこと、質の良い動画再生ソフトが出たこと、CPUの速度が上昇したこと等で現在では320×240ドットのDiv−XやMpeg4が標準なのではないのでしょうか?
VGA機の多くではその解像度と 640×480の解像度の差が確認でき G単位のSDカードが安価になったことを受けて 1M程度のビットレートの物までも許容します。
(さすがにそれ以上になるとSDカードを読み出す速度が辛くなるようです)
解像度とデータ量は比例して、解像度が増えることによってデータ量は増大していきます。
では逆はどうでしょう?
 
今までは、64kや128kで送受信していたデータ。勿論価格の問題はありますがそういった問題がクリアーされたという前提で考えると、データの転送速度が4倍になり8倍になり n倍に。nはADSLのように1.5Mが8Mになり12Mになり20Mになり・・・と一気に早くなります。
ある一定、恐らく10Mあたりの理論値で1〜2Mぐらいの実行値でそれ以降の受けるメリットは少なくはなるでしょう。
しかし、それぐらいまでは何かをするたびに大きなメリットを受けることが出来るでしょう。
携帯電話のメールに添付するデジカメの映像がQVGAからVGAになりXGAクラスまでいっても100万画素クラスです。300万画素を超えるデジカメがあるのですからもっと大きくなるでしょう。
現在のQVGAからXGAだとしても10倍ちょっとぐらいなら速度が128Kから1.5Mに成れば同じような物です。
今までと同じで写メールを送る感覚で送られます。
しかし、画面は未だに3インチ程度でVGAの解像度。
今では、今日の売上だけをメールで送ってもらっていた営業マンが、Excelのワークシートで 得意先別売上推移なんかと 拡販商品の売上状況なんかを送ってもらうようになるとどうでしょう?
本当に携帯電話の小さな液晶画面で満足できるでしょうか?
字が読みやすいとか、目が良い悪いの問題は別として 恐らく伝送速度の向上は大きな表現力を持つディスプレイを要求してゆくことは歴史が示すとおりです。
 
SmartPhoneは一つの進み方の道として存在するのでしょう。
しかし、伝送速度の上昇で、3.5Gや4Gの時代になったときも現在の形が最上の物となるかどうかなのですが・・・・
ワンセグもQVGA相当の画質です。大きな画面を持った受像機の登場を要望している人たちもいるようですがQVGA相当の画素数では引き伸ばすのにも限界があります。
ワンセグはそのサイズの為の放送だとすると、2セグや、4セグに相当するモバイル放送こそが必要とされているということなのでしょうか?