バッテリーのふくれ

使う頻度が下がってきたデバイス達のバッテリーに最近変化が表れてきています。
ひどいものになると一月に一度ぐらいしか充電しなかったり、クレイドル置きっ放しだったりするわけだからやむ追えないのでしょう。
そういったデバイス達のバッテリーがどうも膨れてきているような気がします。
 
できればというか先にノギスで測っておけばよかったのですが、手で触った感じは真ん中あたりが膨れています。
さもありなんというか、海外のデバイス達は日本ほどうるさいことは言わなくて ちょっと膨れたぐらいのことが話題になることはあまりないようで、本物と偽物があって偽物が本物よりも多い状態では というより本物と偽物の見分けがつかない寄るな状態では たとえ1年たたずに使えなくなっても ブランドを疑うようなかたちでしかフィードバックが起きないのかもしれません。
以前も、発火したNOKIAのバッテリーの問題が出てきましたが、サードパーティー製のバッテリーだとわかったらそのまま無かったことのように立ち消えていました。
 
以前、AUの携帯電話を使っている時に 裏ぶたを押し上げるほど膨らんだにもかかわらずメーカーからちゃんとした対応を受けられず、昨年ようやくリコールが出たものの その時にはすでに使っておらず 現在の携帯電話の利用サイクルを超えてからリコールを出せば傷口が少なくて済むという判断か、それとも実証に時間がかかったのかは知りませんが 不快な思いをすることになりました。
ただ、私もあまり細かいことを気にするタイプでは無いので、ふたが外れるほどでなければ「バッテリーの買い替えサイン」ぐらいの認識か ひと月足らずに起きれば連絡さえ入れれば交換の対応をいただくので まあ気にするほどのこともないというところ。
 
膨れる電池の多くの原因は温度管理が悪いことで クレイドル置きっ放しのものは過充電や満タン寸前からの充電を繰り返し行うことでもつ発熱で変質したり、ほっておくとどこまでも電気を供給しようとする特性と熱により加速する化学反応が相まって 強い負荷をかけ続けると急速過ぎる放電でバッテリーがダメになることなどがよくある原因です。
手で持ってデバイスが持てなくなる頬の熱さは、バッテリーにとっては完全に限界温度で熱センサーがあれば動作を止めることも起きえます。
熱の問題はデバイスだけでなく、バッテリーにも大きな影響を与える訳です。
そして、その熱の発生源がバッテリーそのものであることもあるので避けがたい訳です。
もちろん、セル数を増やし並列に使いバッテリーの負荷を下げられれば良いのでしょうが、スペース的に制限の多いモバイルデバイスではそれは望むべくもない内容です。
おかげさまでモバイルデバイス達はかなりの発熱源となりえる訳です。
 
リチウムはその劇的な反応速度で大電力の放出に向いており、逆に言うと劇的な反応速度が行き過ぎると言葉どおりの「爆発」という状態に簡単に陥る物質です。
混ぜ物を入れたり、そのものの結合部分を減らすなどの作業を行い安定性を図るわけですが 例えばその媒体の中に金属片の一つでも入れようものなら その部分を中心に過剰反応を起こし発火爆発を引き起こしえます。
もちろん混ぜ物が十分に混ざっていなければ(攪拌時間を縮めたりして やってはいけない生産性の向上を図るとかですね)問題は起きえます。
もちろん、混ぜ物の(というか素材そのものが)質が悪いのも問題です。
劇的とは言わないまでも、部分的に局地的に加熱が行われると この部分が膨張したり沸騰して変形が戻らなくなったり沸騰で気泡が入ったり(ここまで来たら危険かな!?)といろいろな事が起きます。
故に膨れた電池は劣化のサインで、故に買い替えタイミングの印のようなものです。
サインもなく使用時間が短くなってゆき、買い替えタイミングを見失うよりは良いかもしれませんが、ポケットの中で爆発したら嫌だなと思ったりもする訳です。
 
すこし昔のデバイスのバッテリーなどではついているセンサーも少なく、そういったものが問題にもならなかったのでこういったことが起きる確率も低くなく、あったとしてもバッテリー単体で保存していたりすると起きえることです。
起きなければ良いのですが、2年ぐらいすぎると自然劣化で起きえる可能性もあります。
バイスはCPUの性能の向上で良くなって、メモリーやそれ以外のデバイスも省電力には進んでいます。
間接的にはバッテリーの保護にはつながりますが、バッテリーの性能そのものは劇的に良くなったわけではありません。
どちらかというとコントロールを厳しく要求されるためにバッテリーの性能としては悪くなる部分もあります。
バッテリーの性能がよくなれば同じデバイスがもっとよくなるという(たとえばパワー寄りの設定に変えたり)変化も発生します。
例えばバッテリーの性能が二倍になればデバイスのバッテリーの持続時間は単純に二倍になるわけです。
膨れてるバッテリーを見て、二年後ぐらいに今使っているデバイス達のバッテリーを見て、同じように膨れているのか それとも今と同じ状態なのか。その時のバッテリーに比べて昔は大変だったと 過去の話に花を咲かすのか 緩やかな進歩は目には見えにくいのですが 少し古いものを比較に出すと思うことなどありますよね・・・・