昨日、ソフトバンクでは大規模なネットワーク障害が発生したようです。
http://mb.softbank.jp/scripts/japanese/information/kinkyu/detail.jsp?oid=537208131
9時から15時までという間多くの場所でパケット通信に障害が発生したようです。
振り返ればちょうど昨年と一昨年（これはちょうどMNPパニックの頃）にも同じような時期に発生したような気がします。
このあたり一概にソフトバンクが悪いとばかりいえない点もあるかとは思うのですが・・・・
ソフトバンクはその前にVodafoneの時代があり、そしてJ-Phoneの時代があり かなり弱小ともいえる地位からここまで来ました。
声の大きい経営者というのも過渡期には必要です。
ただ、実際のところの電波の割り当てなどは弱小の頃の比率なのです。
良い意味も悪い意味も含めてVodafoneの遺産は大きく、その頃の拡張計画がそのまま引き継がれた形でサービスインではそのエリアの拡大も話題になったものです。
DOCOMOはそういう意味では最も大きい電波帯の割り当てを持ち、そして最近も出てきて話されていましたが アンテナ配置による無通話部分の解消や輻輳に関する部分でのアドバンテージを語っていた段階でこの事件ですから おおよそこうなることを予測していたのかもしれません。
Softbank自身も、パケット通信の大量のデータに関する部分をE-Mobileに振り割ったりという手段に出ていましたが これにも公的にクレームがつきました。
こういったMVNOが正しいのかどうかですが、
「兵糧攻めにするつもりが外から余計な助けが入った」と考えるところがちょっかいを出したと映らなくもありません。
実際、Softbankは電波帯域で苦しい戦いを余儀なくされているのでしょう。
おそらく、基地局の配置についても いくつかの会社が集まっていた時代の物が残っているので再配置を行えばもっと効率的に行えるのでしょうが そのためのコストは大変なこととなります。
新しいアンテナを立てようにも帯域に制限がある以上限界もあるというところでしょう。
おそらく山の中には立つでしょうが 街中では多くの場所で苦しくなってきていることでしょう。
リピーターと呼ばれる電波到達域を広げるための簡易基地局も魔法の箱ではなく、近くのほかの基地局と重なるチャンネルを使えば混線を生んでしまいます。
電波帯の割り当てに対しては、Softbankはいつでも大きな声を出して叫んでいます。
ところが、国も他の機関に関しても新参者には冷たいようで また、何らかの形で危うく見える会社に予測値を元に割り当てを行うと 以前あった割り当てたもののその会社の事業継続が不能になり浮いてしまうという事態も招きかねません。
割り当てに関しても遠く離れた帯域、例えば１．７G帯等を割り当てられても今までの機種が使えずに困るでしょうし もっと離れた帯域だとアンテナ設備から設置場所まで再検討という憂き目に会ってしまいます。
それでも将来のことを考えるとのどから手が出るほどほしい所でしょう。
最も ワンセグ搭載も含めて地デジに熱心なのはソフトバンクかもしれません（笑）
というところで昨日の事件。
恐らく関係官庁からは指導が入ると思います。
安定して電波を使った通信を確保する義務があることに対しての不履行とみなされる可能性が高いからです。
今回の件に関してはどうかは分かりませんがそういう意味では企業努力ではどうにもならないこともあります。
NOKIA端末の再起動問題に関してはアナウンスすらも出ていない お粗末な状態です。
この原因も基地局間を移動したときに発生する信号の問題化とは思われますがこれも推測の域を出ません。
このあたりのチューニングに手を出しているのはかなり苦しい状態なのではないかと思われるのですがどうでしょう？
どう考えてもI-Phoneがどうした程度の話ではないかと思います。
店にたとえれば 百貨店の前に黄色い看板の薬局が出来て人気を博している
がんばって商品を増やして魅力的なpopを用意して（まあ、途中で仕入先を泣かしたり 色々はあったかもしれませんが）なんとか購入者の心はつかんで あまり上品な商売とは言われないまでも売り上げだけは増加していった。
ある日、商品が増えすぎて積んであった山が崩れてきてお客さんがしばらく入れないような状態になってお客さんの不満が爆発したのを
百貨店の社長が一番上の階の社長室から見下ろして 笑っているという図式でないことを祈りたいものです。
土地なら他に出店することもあるでしょうが、電波にはすでに空きは無く 百貨店は売れない売り場もあるけど全体を通して安泰だというのでは新規事業が参入できないですよね。
先日までは百貨店の土地内に出店すら許してなかったのですから・・・・
