Wifiは必ずしも救世主になりえない

3G回線の通信帯域の帯域不足を緩和するために 各社はその代替え回線の模索を行っている。
一つは4Gと呼ばれる WiMaxLTE等の次世代公衆無線通信網で効率よく電波を使う事で より一層有利な帯域利用を行う事で緩和しようとする動きです。
ところがこれは万全の対策では無いとどうも理解されているようで Docomo Xi等も定額パケット制度ではなく 段階的に課金される従量課金となっている事からも これが万全な対策であるとは理解しているようです。
WiMaxに関してはそのあたりがまったく規制が無いので バックボーンの太さなのか、過渡期にあるのでアンテナは立っているものの仮設に近い状態で 本設までは不可を掛けたくないかのどちらかという事も考えられますが・・・・
そして、もう一つは公衆無線LANを利用しようという物です。
公衆無線LANは、契約者に無線LANのアクセスポイントを開放して 繁華街などトラフィックの高い所のパケットの多さをこちらに逃がして緩和する物です。
 
無線LANのアクセスポイントそのものはかなり昔から存在し、結構力を入れて昔からやっているのがFreeSpotなどですが 当初802.11bの時代からスタートします。
理論値で11Mの通信なので実は今となってはHSDPAの高速の物よりも遅いとなってしまっています。
前述のFreeSpotなどでは未だこのタイプが残っているので 下手をすると3G+より遅いなんて逆転も発生しています。
その後の802.11gでは54MとHSDPA+よえりは速いものとなり、実はこのあたりの速度のアクセスポイントが殆どです。
その後に設置されたものは802.11nに変っていって運が良いと 150Mや300Mことによると450Mのアクセスポイントも今後発生してゆく可能性があるわけです。
この辺りとなると かなり高速の通信が可能となりますので PCで接続したとしても遅さを感じることはないかと思われます。
これを使えば万々歳という訳にはいかないのではというのが疑問なのです。
 
802.11nの高速通信に関しては ひとつは通信の効率化で 同じ20MHzの帯域を利用しても 150Mの通信速度を使えますし、Mimoの技術を使って二つのチャンネルを束ねれば 300Mの通信を行う事が出来ます。
そしてMimoの技術の素晴らしいのは 最も出力の高いアンテナを選択して通信する事で その通信の安定性も向上しているという点です。
アンテナの向きなどに応じて、効率よく稼ぎ出せば いままでに比べて電波の弱いところを減らすことが出来ますし より弱い電波の受信も可能となりますので遠くまで届くという風になりました。
おかげで 同一フロア内程度と11bの頃には言われた無線LANですが、現在では3階まで届くなどといううたい文句が箱にも書いていあるようになりました。
出力の制御と言い、微小電波の増幅と言い、ノイズの除去技術と言いそれらの向上も手伝って 大きな利点を生み出すこととなったわけです。
例えばmAndroid端末なら Wifi Analyzerというアプリケーションがあるので入れてもらえばわかると思うのですが 11nをサポートする Galaxy Tabでは普通の何もないような住宅地などで起動しても通信そのものは成立しなくても 多くの電波を受信しているのを見ることが出来ていたりします。
−98dbぐらいでとても使えないのですがSSIDぐらいはやってきます。
全部で14本あるチャンネルの恐らく多くのチャンネルが 何らか電波を受けている状況となっている事でしょう。
なぜなら20Mhzの狭い範囲に信号を送ることが出来ないので前後2チャンネルぐらいは近ければ その漏れた電波は影響を及ぼすわけです。
 
SoftBankの3G基地局の数って知っていますか?
例えば2G帯(これは電波の周波数の2Gです)だけであれば、DOCOMOを大きく上回る数が数字上出ていることを。
よく800Mhz帯が与えられたらと言われますがそれに対応していない電話機を持ってないわけではないのですが(Ex。IDEOS等)これらを使っても 田舎の方に行けばともかく都会で800M帯の恩恵を受けて繋がりやすくなるという事はあまり意識したことはありません。
もちろん、透過率の問題もありますが 見通しの良いところで私のようにSoftbankが繋がらないという事態に合われたことのある方もいらっしゃらないわけではないと思います。
先日、久しぶりに数日使う事となりましたが 未だ、アンテナが立っているが話し中という状況が変わっていないという事を改めて体験しました。
まあ、キャリアの話はともかく、この辺りはアンテナの設計の問題もあり 基地局の問題もあるわけですが 基地局が多いがゆえに、基地局同士の電波が衝突している場所があるからじゃないかと私は思っています。
前述の11nの所でも書いたわけですが、電波というのは基本的に20Mhzだけとかって切り取って送り出すのは難しく どうしてもその上下に漏れる電波があるわけです。
故に、いくつチャンネルを作っているかはよく知りませんが 当然連続した帯域を持っているわけですから それらの近接部を近いアンテナ局に割り振らないなどのマネージメントも必要なわけです。
そのあたり、多いのに繋がらないという状況の原因ではないのだろうかと思ったりするわけです。
無作為にとは言いませんが ユーザーの声を顕著にとらえ どんどん言われるままにアンテナを立てていった姿勢は立派なのですが、最初から計画して網の目を貼ったものに対して穴ができやすいという欠点を露呈した物では無いかと思ったりするわけです。
 
無線LANに関しても同様で、到達距離が伸びで目でたい反面、到達距離が大きいからこそ混線する機会が多くなってはいないのでしょうか?
実際、前述通りWifi Anaryzerでみれば住宅地や繁華街で見れば完全にクリアなチャンネルが開いている事などもう殆どないわけです。
勿論、パケット通信ですので 同じチャンネルを複数の機器が使っちゃいけないという事はないわけですが 同じ1車線の道路を複数の車が走ろうと思うと みんなが譲り合って一列にならざる得ないわけです。
多くの方が経験されていると思いますが 合流では渋滞が起きるというのは身を持って体験しているかとは思います。
同じように 無線LANにおいても遅くなるという状況は起きるわけです。
それに加えることに 同じアクセスポイントに対して無線LANですから 複数の端末がアクセスするわけです。
その遅れもあるわけです。
じゃあ、それが起きないように計画的に・・・・と言いたいところですが、公衆無線LANは一般的な家庭で使う無線LANと同じ規格の物です。
いかに自局同士が混線しにくいように設計したところで、その途中に他の人が無線LAN基地局を置いた場合 その努力は無駄になるわけです。
例えそれが ヨドバシカメラの地下一階で 他の無線LANの影響を受けないと頑張ってみたところで、徒歩でやってくる無線LANのアクセスポイントもあるのです。
3G Wifiルーター達で ポケットWifi等の機器は電源を入れっぱなしで運用しますので そのまま入ってこられると 電波の干渉という事では 悪い影響を与えるわけです。
例えば、HotSpotの下の席に座った人がPocketWifi持っていて その人はそこのアクセス権を持っていなかったので PocketWifiを使い続ければ そのアクセスポイントを使っている人全員に悪い影響を与えるわけです。
 
こういう状況を見ると、これだけモバイルルーターが普及していると 〜〜局〜〜までに増えますとか、各駅でアクセスポイントが使えますとかいっても どこまで使えるんだろうという疑問が出てきます。
当然DOCOMOAUが相乗りという事はないと思うので同じところにキャリアの数だけ立つとすると それだけで 40Mhzつかう最大でも7チャンネルしか使えない300M通信をしていたら もう完全な空きなど無いわけです。
一時的な緩和策として有効なのでしょうがその後どうなるのでしょうね?
以前も書きましたが マンションなどでもこの問題が起こっていて 特に海外の規格外の無線LANアダプターなどを使っていたりすると 繋がらなくなるような世帯も出ているようです。
これも帯域が・・・なんて事になりそうな

written by HatenaSync