電気の品質

日本は世界でも有数の品質の電気を提供されています。
最近中国で電化製品が爆発する事故が起きて 調べてみると
200Vほどの電圧が正常なのに350Vぐらいまで上がっていたという状態で 気が付いたら電化製品が焼け死んでいたという状況です。
 
日本ではそんな事故を起こす話も聞きませんし、感電死もわずかです。
感電死しないのは電圧が100Vだというのも効果が高いわけで、200V圏では感電死も出やすくなるわけです。
一応決まっていて+5%以下の品質が保たれているので350Vになったりはしないわけです。
ゆえに、コンピューターを購入してもコンセントに迷わず差し込むことができるわけです。
心配するのはコンセントにほこりなどが入ってそれが発火して火事にならないかを心配する程度で いわゆるトラッキング障害ということ程度です。
海外から入ってくるちょっとパッケージの怪しい延長コードなどは よく色々な機能がついているのを見ることができると思います。
たとえばサージプロテクター(雷の時の一瞬の大電流をせき止める仕組み)や、ブレーカーなど(電気を使いすぎたときに電線が燃えたりしないように遮断する装置)
他にもビジネス用途などでは UPS(無停電給電装置 簡単に言うとバッテリーで コンピューターをシャットダウンする時間ぐらい電源を供給する装置)などありますが 実際のところおそらく働いているのを見たことがある人は皆無といっていいレベルではないかと思います。
 
じゃあ、ほかの国ではどれほど困っているのだろうと・・・・と心配になるわけですが実はそれほどにみんな困っていなかったりするわけです。
日本ではECOとかいうお題目で廃止に追い込もうとしている電球なのですが、これなんかはフィラメントという抵抗値の高い電線に無理に電気を流すことで発熱し発光する仕組みです。
じつは2割ほどは余裕があるのでちょっとぐらい電圧が変動しても 明るくなったり暗くなったりはあるわけですが壊れたりはしないわけです。
よく山小屋のシーンなどで 電球の明るさが変わっているシーンなんかがありますが あれは電圧変動があるからです。
電磁調理器などでなく電熱線のヒーターも同じで瞬間的に電圧が上がったところで 本当に瞬間なら300Vになったところで壊れたりはしないわけです。
使っている機器が異なるので 電圧変動ぐらいでは簡単には壊れないのです。
逆にいうと蛍光灯などが普及しにくいのもこのあたりの問題があって、田舎の農家の中継など見てみると白熱球が多いことに気が付くと思います。
正しい使い方とは思いませんが 家から畑まで ちょっとした距離を延長コードで引っ張ってきていたりするので 電圧が完全にドロップ(低下)していて 点灯しなかったりするわけです。
もちろん、温度変化にも弱く10度を下回ると点灯までに時間がかかったりと使い勝手が悪いわけです。
じゃあ、コンピューターなどはと言いたいところですが たとえばノートPCなどを見てもらうと アダプターは最近何にでもついている 「ユニバーサル」なんて言葉がついていて 240V〜85V程度まで対応なので多少の変動などものともしないわけです。
デスクトップは未だにそうでもないようですが・・・・
 
日本国内、それもそれなりの都会(世界レベルでいえば 村レベルまでが都会ともいいますが。一日で大概のものが通販で届きますし)であれば電源の心配をすることがない・・・・なんて思っていたら実はそうでもない事態が最近発生してきています。
あまりにも安定しているものだから、商品そのものに変動を完全に検討しきれていない商品が表れてきているからです。
そして、ないはずの変動が 個別の家庭で生み出され初めてきているという変な状況となっているわけです。
つまり、電力会社のせいに必ずしもできない状況です。
エコキュートという商品を知っているでしょうか?
これはECOな給湯器で略してエコキュートと呼ぶわけですが 略する前ならよくわかる給湯器なのです。
じゃあ、なにがEOなのかというと夜間電力を利用してお湯を沸かして貯めておいて昼間に使うという点がECOというのですが・・・・
これじゃあ何がECOなのか解りませんが、少なくとも実は夜間電力というのがあって こちらは昼間よりぐっとお安いわけです。お財布にECOとはなります。
電力会社にしてみると 時間毎に発電量をころころ変えたりできないので(ある程度は調整しますが たとえば原子力発電を止めたり動かしたり簡単にできないという報道を見ていると解ると思います。)夜は工場なども止まっていて電気がどうしても余るのですが電機は貯めれないので無駄になるのを回収するのでECOなわけです。
もう一つECOな試みとして この給湯器の電熱部分などは効率を上げるために200Vを使っているわけです。
他にも電磁調理器やエアコンなどもセットで交換して全体でECOになるわけです。
売る方にとってはセットで何十万も買っていただけるわけですから テレビの宣伝も含めて力が入るのも無理のない話です。
 
突然200Vが出てきたので 新しい電線を引いてくるのかと思うと実はどの家庭でも最初から200Vの電線が来ています。
電柱から引き込まれた時点では200Vなのですが それを100Vで使っているのに過ぎないからです。
具体的にいうと+100Vとー100Vで出来ていて、それ以外に接地電極があります。
100Vを作るときは+100Vと接地極を繋ぐと家庭用のコンセントとなるわけです。
これが面白いことにー100Vと接地極でも100Vはできるので そういったおうちも実は少なくないわけです。
差が必要なだけで、どちらも使えるというのが面白いわけですが、話がそれるので200Vでは前述通り+100Vとー100Vなわけです。
じゃあと電柱から来た線に新しい200V用のブレーカーを付ければ200Vができるわけです。
つまり工事的にはそう大変なものではないので 新しくエアコンを導入したりする場合にもこれを使われると 電気代がかなり安くなるので選択肢として検討すればどうかと思ったりするわけです。
 
3本線があって+100Vと接地線だけを使うのが殆どのはずです。
逆にー100Vは基本的にほとんど使わない・・・・となっていたわけですが エコキュートをはじめ200Vを使い始めると −100Vも大活躍となるわけです。
−100Vに関しては大電力を一気に使う機器が接続されるわけですが、もちろん、その際には+100Vも使われます。
ところが+100Vはほかでっも使っていて 多少機器の接続によって変動し それをー100Vと繋いでいるから ふらつくとー100Vの電圧も少し引っ張られます。
そして、また、+100Vが・・・・
水道で考えてみてください。日本のパイプに水を同じ圧力で流して たくさん水が必要なときには両方で使おうと。
ただ、一本にはあちこちに穴が開いていてその穴に蛇口がついていてそれを勝手ににひねるものだから パイプの中の水の量は実はもう一本に比べて少ないわけです。
でも合流したときには 水の多い方に引っ張られて同じスピードで水が流れるわけですが 水の量は少ないので スピードの速い少ない水が引っ張られるわけです。
つまり突然に電圧が跳ね上がったりもするわけです。
 
前述通り、ノートパソコンも困らないし 困るのは・・・・・と考えて思いつくものはなんでしょう?
実はタケノコのように出てきたLEDの照明器具のなかにはそれについてゆけない物たちが出てきています。
切れないはずのLED電球などが なぜかぽつぽつと・・・
もちろん品質の関係で未だ完全とは言えないデバイスなのでそれもあるでしょうが じつは見えない電圧変動に負けているものもあるわけです。
電球型蛍光灯なども影響を受けているものがあるようです。
だからと言って、だれを責めてよいのか・・・・
電力会社は正しく電気を提供していて、器具も推奨使用環境では実は問題がない。
工事をした人ももちろん悪くなくて バランスの悪い使い方を長らくしてきたことが・・・もしくは200Vを急に使い始めたから
それもまれな組み合わせでしか起きない障害。
世の中が複雑になると困ったことが起きるものです。


written by HatenaSync