マイクロソフトはUMPCを見捨てたような気がする

Windows7の世代になって急にネットブックが失速するわけですが これは抱き合わせ商法が一巡したというのも一つですし、一般の人にOfficeの無いPCを渡してもすぐに使えないとかいうのも一つです。
その上、ネットブックに近接した価格のデュアルコア低価格CPUを搭載したPCなどが出てきたのもその一因です。
ワイドXGA+の液晶画面を持った Celeron Dual Coreの1.5KgのPCが4万円ちょっとで買えれば 3万円台後半の 0円になるように微妙な価格に調整されたネットブックは売れなくなってきているわけです。
ですが本当のところはOsの変更が大きなターニングポイントではないかと思っているわけですが・・・・
 
ネットブックの標準解像度は1024x600という解像度で 一般的なXGAと呼ばれる 1024x768の画面の上下を少し削ったような解像度で 今でいえばSmartPhoneでよく使われている解像度です。
なぜこんな形になるかというと、テレビの影響が少なくなく DVDで映画を見たときにもわかるように16:9の画面比率になっているからだと私は思っています。
ネットブックにその解像度のこだわりは必要ないだろうと言われるかもしれませんが 実はこの液晶パネルそのものがPCように設計されたものでないものを流用してスタートした辺りから出てくるわけです。
例えば高画質なカーナビや等に使われている横ワイドモニターが ちょうどそのあたりの解像度となるわけです。
その液晶を流用すると非常に安価にできたのがスタートなので こういった解像度になったと私は思っているわけです。
それに安価なOS(特別な条件を満たす(いわゆるスペックの良くない)PCに対して WindowsXPを出したので これも全体のコストを下げるのに貢献したわけです。
VISTAの失敗がここにまで響いてきたわけです。
で、Windows7が思った以上に受け入れられた時点で、マイクロソフトは二つの選択肢のどちらかを選択する事となりました。
このまま継続してXPを出し続けるか、それとも新しいOSでネットブックをサポートするかの選択です。
結果的には Windows7 Starterという中途半端なバージョンを出して 対応する つまり両者の中間より少し先の部分での対応となったわけです。
 
Windows7の安価PC用のOS Starterは幾分の規制が施されています。
例えばAeroが使えないとかなのですが これはハード的な意味合いも大きくもし使えたとしても利用できないというものです。
他にはMedia Centerが使えないとか ネットワークの仕組みが違うとかの部分です。
このOSの最も大きな問題は、多くの解説書でXPの方がいいと書き立てたことと、多くのWindows7の解説書が Home Premiaを対象に書かれており
Windows7の新しくなった機能とかかれたページの多くが 使えないという変な感じに陥る事だったのです。
結果的にネットブックWindows XPの延命を図る形となり そんなことを言っているうちにブームが過ぎて ネットブックって使えないよね・・・・という結論に陥ったわけです。
ともあれ、ユーザーの少なくなったネットブックに対するサポートは 徐々に疎遠となってゆくわけです。
そして、ネットブックの事などだれも振り向かなくなっていったわけです。
 
先日来、ちょっとその解像度のPCを使う機会が多かったので結構触ったのですが これが使いにくいッたらありゃしないわけです。
まず、仮想解像度でXGAサポートなどもないので(UMPCには普通についてる)何かのプログラムを入れて設定画面を開くだけで行き詰ってゆくわけです。
最近最もショックだったのがOfficeの設定画面で設定は変更できたものの 「OK」のボタンが画面に映ってなくて押せないのです。
恐らくですが、このPCを使うような人はOfficeのそれもProなど入れないだろうという感覚なのでしょう。
これじゃあ、何をどうするというレベルですらないわけです。
普通の人ならこのまま 涙を呑むシーンですが UMPC歴の長い人なら ああこれは・・・と思いつくことでしょう
Ctrl+Alt+→等を押して画面を縦横変えると横600x縦1024に切り替わるわけです。
そうすると横は狭いけど ボタンは押せるようになったわけです。
 
先日、世界初のWindows7携帯電話を見たのですが、これは結構遅いな・・・・と実感しました。
何が遅いというと、1GのメモリーWindows7を動かすことで 起動した時点でメモリーの大半を使い切っているので 新しいプログラムを動かすともうギリギリを越えて仮想RAMをHDDに展開するわけです。
故にがくんと速度が落ちます。
勿論、600MhzのATOMでは実際のCPUの速度も期待できないわけです。
それでも、解像度の低さから なんとなく動きは結構スムーズに見えているわけです。
日本語変換で待たされるぐらいでとか、プログラムは起動しっぱなしにしないと重いぞとか その程度で済んだわけです。
それは良いのですが、どうも先日のSP1を入れたあたりからうちのUMPCも重くなってきたわけです。
Office SP1もなんとなくですがそれに拍車をかけているような気がします。
この方向性は非力なATOM PCを陳腐化するかに見えてしまうのは ひいき目があるからなのではなどと思ってきてしまうわけです。
操作感では 悪くなくなっていて パワーのあるPCではよくなったと思えるものの パワーの無いPCなどではこの始末です。
勿論画面的にも・・・・・
 
そういえばそれから発売されていませんよねUMPC・・・
一つはOsライセンスの問題で 高いOSを買わないとダウングレードできない契約しか新規には結べないために XPを継続することもそれ以前の機種以外はできなくなって
Starterバージョンは前述のとおり評判が悪い。
規制は幾分緩和されたものの このOSの重さまでも抱えられる部分ではなかったわけです。
安価な32GのSSDだけでは ローカルにデータを置くのは苦しく 結果的に通信環境の無い所では成立しなくなってきたわけです。
私はもちろん、通信環境の無いところで使ったりはしないので 半分は常に開いているわけですが・・・・
もう、忘れられたのですね・・・・・
Tabletにシフトしたのですね Tabletの設定画面もUMPCの解像度では今は苦しい所にボタンがありますから・・・・
 
なんとなくさびしいなと思う限りなのですが、故に作っていた会社も元気が無いというかどうしているのでしょうね・・・・
written by HatenaSync