現在のAPPLEの限界と Google Amazonの理想

先日、Googleより発売されたNexus7で最も驚かれたのは価格です。
日本では 19800円で16Gのストレージ付が発売されて 近々の噂では32Gモデルも同じ価格で提供されるという噂です。
ではそのままAPPLE製品に当てはめてみると 未だMiniは発売になっていないのでiPodTouchで24800円でしたっけ・・・
4インチ製品と7インチ製品の価格が同じだという事になる訳です。
その上Nexus7には2000円のPlayストアの利用券付となる訳です。
もう一つ、AmazonKindleが一昨日発表となったわけですが こちらは16Gモデルが15800円と尚且つ安いわけですが まあスペックなど違いがあるのでそのまま比較するわけにはいかないのですが 普及モデルであるKindle Fireにおいては12800円という価格は 巷で売っている中華PADといわれるどこで生産されたかわからない(まあ中国なんだけど メーカーなどが解らないという意味)程度の端末と価格を並べるというかスペック的にはそれを上回るものとなりますし 保証も付いて安心な端末なわけです。
勿論、送料もいりませんし・・・・
細かい違いがあるものの、iPad Miniもそうスペックは変わらす OSの違い以外には恐らくこの中ではNexus7がもっともハイスペックなのではと思うわけです。
 
APPLEはじゃあ利益を確保するために高い値段を付けているのか?
確かに高い値段を付けています。
これは iPhoneiPadにおいて 最上位のモデルでは10万円近い価格が付いている事はプレミアムがそのまま価格に反映していると言えるでしょう。
ただ、iPad Miniは必ずしもそうとは言えないのです。
前述した iPod Touchと価格的に非常に近接する価格に設定しては自らの中で 競合が発生するので本来つけるべき価格で無かっただろうと思われるわけですが
この場合 iPodTouchがAPPLEにとって適正な利益を取った商品で、iPad Miniは戦略的に利益を減らした商品という位置付けにならざる得ないわけです。
じゃあ、何故にとなる訳ですが 7インチクラスのTabletは他社に対抗して設定した商品と思われるわけです。
だとすると 上記他社に対抗すべき価格を設定せざる得なくて このような価格帯に落ち着いたのではと思われるわけです。
利益が無いのかという訳では無くて 利益を減らさざる得ない 逆に言うとiPodとの価格比較の関係上 これ以下の価格が設定できないという事なのでしょう。
 
じゃあ、7インチのTabletで3万円弱という価格ですがどうなんでしょう?
価格COMで検索してみると Lenovoあたりが一流メーカーで7インチは最も安く13239円から存在するわけですが
これでもAmazon Kindle Fireより高いわけです。
比較してみるとLenovoはSingle Core 1Ghz 512MRAM OS2.3のSmartPhoneの通信機能の無い物の大きいやつ程度なのですが
Kidle Fireなら1.2G Dual Core 1GのRAMで OS4.0と小型のTabletとなるわけです。
勿論、Kindleの方はAmazon専用端末でGoogle Play等は使えないのですが、ブラウザもメーラーも付いた端末ではあるわけです。
とても、Kindleの方がハードウエア的に安いという物では無いのです。
じゃあ、日本の端末をと例に出すと ずいぶん前に出たGalapagos辺りは安くて 2万円台最初となるので どちらかというとAppleの出した価格に近い物になるという形です。
ハードウエアを販売して 利益ベースで考えるならAppleの今回のiPad Miniは比較的妥当な物であり 他の物は少し高めという感じになってしまうわけです。
 
ではGoogleAmazonはなにか特別な価格を安くハードウエアを作る方法を持っているのだろう!!と普通なら考えるところです。
例えば両社はワールドワイドな販売を行う会社なので 販売先が多いのでスケールメリットが・・・・というならAPPLEの方がずっと販売エリアは広いのです。
Amazonを例に出すなら ようやく日本で発売になったレベルなのですから・・・・・
iPadはいつから売ってます??と聞くような話なのです。
特別な製法や、特別な部品調達が・・・・ということも成り立たないのは
Nexus7はASUSで作っているのです。
もし、その方法があるのであれば ASUS Padはもっと安いわけです。
 
じゃあ GoogleAmazonはどうやっているのか?
先日東京でも話していたのですが GoogleAmazonの現在の最大の目標は
「どうやったら端末を無償で配布できるか?」
という点に尽きると思います。
Google Nexus7に関しては製造原価そのものと伝えられていますし、AmazonKindleに関しては製造原価を下回る価格で販売されているとも言われています。
そんなことをしたら 損するじゃないか・・・・というのはまた別の話なのです。
 
Google Playはともかく Amazonは言うまでもない販売サイトです。
Amazonといえば書籍というのは 実は昔の話で 現在ではそれ以外の物の売上が大きいのです。
例えば家電製品であり、SmartPhoneのケースやコンピューターなどです。
利点はやはり圧倒的な物流力で 都心に住んでいれば最古のある商品なら朝に頼めば夜に来るという当日配達すら可能にする物流システムが魅力なわけです。
それが業者間取引では無く、個人相手に出来るところとなると限られてしまうわけです。
販売でこまるのは 相手に対するプロモーションで それを有効的に行えれば価格の比較以前に 購買客に購入欲を作り出す事に繋がるわけです。
現在は欲しい物を買うというスタイルから、こんなもの欲しくないですかと提案して 買おうと思っていたけど忘れていたものを買ってもらう。若しくは こんなに便利な物知らなかったという購入動機を作りだしてゆきたいわけです。
一般的に百貨店は 関係の無いものまで見せて 「そういえば」だったりの購買を煽るのが目的なわけですが ネット通販というのはターゲット型でその商品を買いに来たという客層が目的なのです。
それを、提案型に転換してゆけば 当然Amazonを選択する確率が増えそこで購入する事が増えるわけです。
この手の手法では「爆弾」と言われる楽天メールマガジンなどもありますが 押しつけがましくこちらの購入の傾向を考えないじゅうたん爆撃的な手法では 見向きもされなくなってゆくわけです。
例えば、数年に一度しか使わないものを注文して それから 買うかもしれないとメールマガジンを毎週送られても困るわけです。
自転車なんてそんなに毎年は買わないから(笑
 
じゃあ、Googleはどうでしょう?
一応Google Playという販売サイトはありますが 基本的に販売による利益はさほどではありません。
それよりも、検索エンジンを持っている事で 世間がどんなことに興味を持ってどういった事がトレンドだという事に関してはおそらく現在では最も情報を持っている企業なのです。
実際に検索したときに出てくる 広告は非常にそれに近い物が出るようになっていて 購入したというか購入サイトに行った層から の分析もされているようです。
それどころか位置情報や 訪れているサイトの傾向まで 最近ではIMEで入力されている単語の傾向まで掴もうとしている訳です。
方向性は違えど、Amazonは物流システムを生かした Googleは情報を生かした商売をしたいのです。
 
Nexus7は当然Android端末で これはGoogleの提供するもので4.1で最も大きな点と思われるのは 位置情報を得てその情報を提供する仕組みを実装した事だと思っている訳です。
現在は検索した際に出てくる広告を 近づいただけでPushされる広告にすることは大きなポイントなのです。
AmazonはOOSはAndroidですが Googleの仕組みを使わないアプリケーションの配信を行う専用端末として提供し
Bookリーダーと言いながら そこにあるのはその後への繋がりだと思うわけです。
例えば情報誌の中にはFreeペーパーがあるわけですが これ等は完全に広告媒体として存在するのでコストがかかっていないわけです。
例えばMonoマガジンの様な書店で購入する雑誌も 紙ベースの書籍を作るコストとそれを流通させるコストを割り引いたと考えるなら無料化も可能なのです。
そしてその雑誌の中に「購入」ボタンがあってAmazonから購入するという事なら AmazonはMonoマガジンを買い取ってスポンサーになって提供する事もやぶさかでは無い訳です。
メーカーはどこから売れてでも自社の商品が売れればそれでいいのですから・・・・
 
現在、AmazonGoogleも最も大事なこととして ユーザーを捕まえる事が大事でユーザーの選択肢の広いデバイスよりも 狭いデバイスが良いのです。
その可能性を見たからAppleは地図を自社で用意する事になったわけですから。
バイスは自らの顧客数にイコールとなるなら デバイスをいかに普及させるかで その為には出来るだけ安く 理想としては無料で配布できる仕組みがあるならそれに越したことは無いのです。
例えばPrime会員を二年以上続けているユーザーには無料で送るなどの対策はやりたくて仕方ないレベルだと思うわけです。
その点がデバイスを販売して利益を得ているAPPLEと大きく異なる点であるわけです。
実のところ、APPLEもあれほどにi-Tuneで利益を上げているのだから デバイス価格を下げるべきでそうしなければと私は思っている訳です。
 
どこでAppleが舵を切るか、ジョブズの話はここを見ていたと思うのですが現在のAPPLEにはその気はなさそうで切るタイミングがどうか?
若しくはAmazonGoogleが 良い口実を見つけて(すでに無償でもよいと思っている節がある)配布するための状況を作り出すか。
例えば Amazon内覧会とか いつもはネット越しでしか見れない商品の実物のお勧めを見せる会を開いて 登録してもらって チケット代わりにKindleを配るなど方法を考えている訳です。
是非現場で買ってくださいと そのKindleから・・・・
勿論Googleは 新しいシステムコンファレンスをして 来場者にはそのサービスがいかに自分であったものを体験してもらうためのデバイスを配ることもやぶさかでは無い訳です。
どこかの展示会の来場記念で 展示会ガイドをそこに入れて配ってもいいわけです。
実際、Googleは多くのイベントで配ってきています。
ならば・・・・・ というのは遠い未来では無いような

written by HatenaSync