省電力と高速充電

最近のノートPCやSmartPhoneの充電技術には目を見張るものがあり 私の知っている範囲で最も速いものは18分で満充電らしいので 毎日お風呂に入っているときに充電器に置けば充電はそれだけでいいとなりそうなのですが。

 

充電の速度を上げるためにはいくつかの手法があります。

簡単に言えば最も効果が高いのはセルを小さくすることです。

充電する量が小さければ小さいほど速くなります。

じゃあ大きいままとなれば 電子回路と同じで熱との戦いになります。

 

電池はどれも大体 化学反応でイオンの動きで充電と放電を行います。

化学反応なので温度が高ければ高いほど活発で低いほど抑えられます。

ですが、高すぎると液体が沸騰して気体化したり 電極を支えている樹脂が溶けたりといろいろな障害が起きるのです。

その上、高温になると反応が過剰になり エネルギー量の多いリチウムのバッテリーなどは爆発に近い反応を見せることもあるわけです。

反応を抑えながらできるだけたくさんの電気を流すという事が必要になるわけです。

 

じゃあどうするのがいかなのですが 一つは電気的な工夫で流せる電気の量を増やすというやり方で 電圧を高くすることで一気に流し込むと発熱が過度になるので 瞬間的に過度な電気を流して休ませてまた流すというやり方があります。

電池の内部的な電流の変化や温度の詳細な変化をとかまえて 設定された電池に最適化するようにプログラムして流すのです。

この手法は汎用な手法ではないので ある程度は使えますが基本的には千四設計になるので高速で充電できる携帯電話などでは それに合わせたプログラムのされた充電回路が内蔵されていたりするわけです。

 

もう一つは 直列で充電するのではなく 複数の電池を並列で使い 並列で小分けに充電する方法です。

ノートPCなどでよく使われた手法で セルが一つでない電池の場合1つの直列で繋がれた電池ではなく 複数の電池を直列に繋いでいるという状態として 各セル毎に充電器を取り付けて充電するという手法です。

並列にすることで 細かい制御が可能になりほかの電池を充電の為の電気が通らなくなり充電効率が上がるのです。

1セルの構造だったとしても細かい電池の集合体とすることで同様のことが可能になります。1セルと呼んでいいかどうかは別として。

他にも単純に充電用の電極を別に多く用意したりとかの手法もあるようです。

 

勿論、急速充電は電池にも良く無くて すると電池の寿命は縮まりますし 電池の容量の問題も容積一杯を全容量で使うと傷みやすいので 充電完了が近づくと抵抗値が大きくなって充電効率も下がるので容量を小さめに申告することで速度を上げたり寿命を延ばしたりすることもできるのですが 大体は小さく軽いボディにできる限り高い容量を搭載しているとカタログに書きたいので 目いっぱいの容量を使うようにはされています。

 

で、なのですが ここまでいくつかの手法を書いてきたのですが 根本的な解決策は一番最初に戻って 電池の容量を減らすことなのです。

それって・・・となるわけですが 消費電力が半分になれば 今の半分の電池で同じ時間の稼働が可能になります。根本的にはこの手法が最も効果が高いわけです。

何故なら 軽くなって小さくなって発熱も少なくなるので すべての面で効果が高くなるのです。

それができるなら苦労はしないのですが、前も書いたのですがそろそろ性能はおなか一杯になって来たので そろそろ違う方向にかじを切ればと 実際ミドルクラスのCPUの中にはそういった方向に降り始めたものも出始めました。何故なら電池の容量が減ればそれだけ端末を安く出来て・・・・ やっぱりユーザーの方と言うよりメーカーの要求なのですが。