Evrrunって?? 第一回

EverunはRaon Digital(韓国)社が発売したUMPCです。
Raon Digitalは韓国でも新進の会社で 発売したPCは二機種のみ。
先代に当る(現行品)VegaとこのEverunの2機種のみとなります。
過去に私のサイトでも紹介したように、マイクロソフトのORIGAMI Projectという小型、キーボードなしタッチパネル操作の廉価なPCの市場があるという流行に乗って登場したPCのメーカーです。
ORIGAMIでは無いものの、1K弱の多くのUMPCの中で500g以下で同等若しくは以上の性能を持ったPCとして登場したのが Vegaです。
 
日本では、Bruleさんが扱ってられたのですが、Wifi等のインターフェースが貧弱であったことが理由なのか、発熱やバッテリーの持ちの問題なのか マーケット的に成功したとは日本ではいえない状況です。
本国ではどうなのかは想像なのですが、UMPC Portal等でも幾度か取り上げられているので注目殿高い機種であったかと思われます。
何より多機種に比べて価格が安いというのは大きなポイントだったのでしょう。
Vegaの販売で出てきた顧客の声を反映したのか登場したのがEverunです。
Evrunという名前は、Ever runつまり「走り続ける」から来たと聞いているのですがこれは人づてにきいたこと。
標準の販売状態で、ラージサイズのバッテリーを付属していたVegaに寄せられる不満点の多くがそこに寄せられたのかもしれません。
日本ではあまり言いませんが、海外では「2G UMPC」というキャッチフレーズで言われています。
2G つまりセカンドゼネレーション(次世代)UMPCの登場となったわけです。
 
Everunの特徴は、まずはそのサイズ。
既に、日記にあげたとおり Nintendo DS LiteやEM・ONEと比べて少し大きい程度のサイズです。
OQO等と比較しても大きくないサイズが最大の特徴。
同じ意味で重量の500g(HDD搭載モデル)もPCの中では1〜2を争う軽さです。
 
そして、どの機種にも無い特徴として TreoNOKIA E61のようなそのままで使えるSumキーボードが着いている事です。
Sumキーボードは過去にはマーブルチョコレートのような比喩が使われたのですが 今ではチョコベビー(判るのか??)の直径ぐらいで 前述二機種と同程度のもの。
唯一違うのは本体筐体に厚みがあるので少しストロークが深めなところ。
FnキーがPCと同数ついているのも特徴で、これはVegaの良いところを引き継いだと言えるでしょう。
 
記憶媒体としてSSDを標準搭載の機種を出しているのも大きな特徴です。
6Gという小さな容量ながらOSとSWAPだけでもここにあるだけで起動やアプリケーションの実行にはかなり速度的に貢献します。
勿論、HDDも搭載されたモデルも存在し HDD及びSSDを搭載したハイブリッドなモデルも存在します。私の持っているのはこのハイブリットモデル。
 
VEGAからの進歩と言う意味では、拡張性が高い事も上げられます。
Wifi+Bluetooth2.0は標準装備、オプションでカメラも搭載できます。
スピーカーもUMPCでは良くあるモノラルのものではなく両サイドにひとつづつ付くステレオとなっています。
USMは勿論の事、このサイズながらminiPCI Expressのスロットを装備しこれもオプションとなりますが HSDPA(3G W-CDMA)、GSM、WiBro搭載のカードの装着でWAN接続もサポートされます。
尚、SIMスロットは標準モデルでも装着されています。
 
名前どおりバッテリーの持ちは秀逸で500gの標準バッテリーで7時間(HDDモデルは6時間)、大容量バッテリーでは12時間の駆動時間となっています。
連続で使うチャンスはないのであれですが、昨日がんばって設定もあり4時間ほどは使い続けてみましたが(セットアップ等)インジケーター上は残り一時間弱というのであればあながち遠い数字でも無いようです。

他にも発熱がかなり抑えられている事なども、Sony VAIO UXやOQOに比べても大きな特徴でし、価格が他のUMPCOQO Model02等)に比べてかなり安く設定されているのも特徴です。
 
逆にそのサイズゆえに、4インチほどしか液晶サイズを確保できなかったために小さい事。
恐らくコストを意識してでしょう、解像度が800x480という変則で低い解像度となっている事です。
現行の多くのUMPCと呼ばれる機種も上位では1024x800という解像度を確保しているので少し不満があるところ。実際のところはこれ以下では読むのには苦労しそうです。
 
かなり良く作りこまれてはいますが、これでもかと沢山のキーを配置したおかげで間違えてあちこち触ってしまいます。
これは利点なのか欠点なのかはともかく、間違えます(笑)
 
勿論、速度的な不満点もあります。
C3 900M相当、実クロック600Mは現在のCore Solo1GのCPUの半分程度の能力。
実際にノートPCとして操作しているときには双方のクロックが下がっているのでそれでも差は感じにくいのですが、実装されていない動画再生支援機能や高度の演算機能、3Dの表示などCPUやチップセットを含めてみると 二世代古い事は隠せない。
トレードオフとして省電力を得たのですから一概に文句ばかりではない点ですが・・・
ただ、SSDの効果もあり 最新のオフィスアプリケーションでも問題なく動作します。
 
細かい機能の差はおいおい追いかけてゆくとしましょう。